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子供用三段ベッドを2x4を使ったDIYで自作しよう! ~組み立て手順と塗装

2019年6月11日

子供用3段ベッドを自作

さくや(@sakuyakonoha77)です。

前回の記事では、ベッドの強度と安全性の考え方、そして具体的な設計について紹介しました。

ここまで来たら、あとは組み立てるだけです。

今回は子供用3段ベッドの具体的な組み立て方について紹介していきます。

材料の調達

三段ベッドの材料
三段ベッドの材料

まずは、ホームセンターで材料を購入します。その際、木材のカットもあわせてお願いする場合は『木取り図』が必要となります。

手書きで書くとなかなか大変な作業になりますが、caDIY3Dで設計しているのであれば木取り図の作成も簡単です。

caDIY3Dを使った木取り図の作成方法についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。

木取り図が作成できたら、それをプリントアウトしてホームセンターに向かいます。

必要な木材をカートに積んで、レジで支払いを済ませ、木材加工サービスでcaDIY3Dで作成した木取り図を渡して『この通りに切ってください』と言えばOKです。

注意

ホームセンターによっては、caDIY3Dで印刷した木取り図をそのまま受け取ってもらえないこともあるかもしれません。その場合は、手間ですが指定の用紙に書き写すようにしてください。

購入してカットした木材を持ち帰ったら、長さごとにラベル(養生テープやマスキングテープなど)を貼って整理しておきます。

組み立ての際にわかりやすくするためという理由もありますが、この時点で部品の不足がないことを確認することのほうが大切だったりします。

さくや(Sakuya)

部品数が多いと、数が足りないとか、長さが違うとか、そういうミスが結構多くなるから

自分の作った木取り図と、実際の木材を突き合わせて確認しろってことね

はろ子(Haloko)

材料のサンディング

材料を電動サンダーでサンディング
材料を電動サンダーでサンディング

材料が揃ったら、組み立てる前に材料のサンディングをします。

サンディングとは

サンディングとは、サンドペーパー(紙やすり)をつかって木材の表面をすべすべに仕上げる作業です。これをすることで、素手で触っても気持ちのいい、安全な家具に仕上がります。塗装したときの美しさにも大きく影響します。

サンディングのタイミング

今回は最初にサンディングをしてしまいますが、サンディングのタイミングについては大きくわけて二つの考え方があります。

  1. 木材をカットした後、組み立てる前にサンディングする
  2. 組み立てた後、塗装の直前にサンディングする

1番は、部品がバラバラなのでサンディングしやすいというメリットがあります。デメリットはとしては、組み立てている間に傷やボンドがついたりすることでサンディングの意味が薄れてしまうことですね。

2番はその逆で、ほぼ完成した状態で磨いてきれいに仕上げることができます。デメリットは、サンディングしにくかったり、場所によってはそもそもサンディングができない場合も出てくることです。

1番と2番の両方、2段階でサンディングできればベストですが、ベッドのような大物家具の場合は1番(組み立て前のサンディング)だけでよいように思います。

使用するサンドペーパーの粒度

ホームセンターで販売されている 2x4材や1x4材ならば、次を目安にサンドペーパーをかけてみてください。

  • 表面が大きく荒れていて、大きく削らないと滑らかにならない ⇒サンドペーパー#40~#80で大まかに削り、その後#150で滑らかにする
  • 表面はきれいに見えるが、触るとガサガサする ⇒サンドペーパー#150で滑らかにする

仕上げとして#240で磨いてもよいのですが、木材の量が多くて大変であればそこまでする必要はないと思います。

さくや(Sakuya)

子供が使う家具だからね、いずれ傷だらけになるんだ。ササクレでけがをするようなことが無ければ、それで十分だと思うよ

サンドペーパーのかけかた

サンドペーパは小さく切って手で持ってこする・・が基本ではあるのですが、相手が2x4材であったり、大きな家具を作る場合には手で行うのは非常に大変です。

そこで、ベッドのようなものを作る際には電動のサンダーを使うことを強くお勧めします

モーターで動かすタイプのサンダーで、これであれば大量のサンディングであっても苦になりません。サンダーは扱いが簡単なので、子供にサンディング作業を手伝ってもらうこともできます。

はろ子(Haloko)

音はどれくらい出るの?

多少ってところかな。私は賃貸住宅のベランダでサンダーを使っているけど、今のところ苦情が来たことはない。それでも、心苦しい気持ちにはなるけどね

さくや(Sakuya)

もしどうしても電動工具が使えないという環境であれば、サンドペーパーを挟んで使うタイプのサンドペーパーホルダーを使うのも手です。ゴシゴシする手間はあまり変わらないものの、手の負担は随分軽くなります。

買ってきた木材の表面をすべてサンディングしたら、次はいよいよ組み立てです。

組み立て手順

1.床板の枠を作成

3段ベッドの床板の枠
3段ベッドの床板の枠

まずは床板の枠を組み立てます。設計図を見ながら、長さや組み合わせの向きを間違えないように気を付けて、電動ドリルドライバーでビスを打っていきます。今回作成するベッドはいつか解体することを想定しているため接着剤(ボンド)は使いません

この時、ビスを打つ前に電動ドリルドライバーで下穴を空けておき、その後でビスを打つのがポイントです。

下穴とは

下穴とは、ビスを打ちこむ予定の位置にドリルビットや下穴錐(したあなきり)で事前に穴を空けておくことです。

2x4材は厚さがある木材のため、ドリルの力だけでビスを打ちこもうとすると時間がかかったり、モーターがオーバーヒートしてしまうことがあります。下穴を空けることで、モーターにかかる負荷を大幅に減らすことができます。

また、ビスを打った時に木が割れてしまうような場合も、下穴を空けることで解決することができます。

下穴を空けるのは手間がかかるように思えますが、トータルで考えると下穴を空けたほうが楽になることが多いです。

ちなみにこのとき、木枠が大きくゆがんで曲がってしまうことがあります。上の写真ではダンベルを乗せて押さえつけていますが、この歪みは後々修正されていくので気にしなくても大丈夫です。

床板に柱を取り付けて、三段にする

柱を取り付けて自立させる
柱を取り付けて自立させる

床板の角の上下にダボ穴を空けてダボを挿し込み、同じようにダボ穴を空けた2x4の短い柱を挿し込んで3段ベッドの形にしていきます。

ダボだけではぐらつきますが、側面に長い1x4材を打ち付けた時点でまっすぐ自立するようになります。

はろ子(Haloko)

あれ?床枠だけ少し色が違う?

そこは薄いピンク色で塗装しておいたんだ。あとで他の部品の裏に隠れてしまう部分なので、先に塗装しておいたんだよ

さくや(Sakuya)

お詫び

このダボ次の部分は全く写真を撮っていなかったため、途中経過をお見せできないのが残念です。ダボ継ぎは下記記事でも紹介していますので、わからない場合はそちらを参考にしてみてください。

床板を張っていく

床板の合板を打ち付けていく
床板の合板を打ち付けていく

枠が組みあがったら、すのこ板を置いてビス打ちしていきます。

ポイント

すのこ板は、あらかじめ水性塗料で塗装してあります。完成後に塗装するのは難しい部分なので先に塗装しておくと楽です。もっとも、マットレスを敷いてしまえば見えない部分なので塗装しなくても大丈夫です。

さくや(Sakuya)

もうこのころになると子供たちが手伝ってくれるようになったので、作業がたのしくなったよ

床板を貼ったら、床板の周りや柱の補強材を打ち付けていけばベッドの大枠が完成します。

ベッドの大枠が完成!
ベッドの大枠が完成!

はしごを作る

ベッドのはしごは接着剤を使って組み立てる
ベッドのはしごは接着剤を使って組み立てる

ベッドと並行して、はしごも作っていきます。

こちらは耐久性が重要になるので、しっかりボンドで固定していきます。

足で踏むことになる棒は左右それぞれに二本のビスを打つようにしましょう。ビス一本だけで固定すると棒がくるくる回転してしまいます。

また、ここはできるだけ直角にも気を遣いたいところです。曲尺やスコヤを使って直角を確認しながらボンドで接着し、接着剤が固まったら両側から下穴を空けて2本ずつビスを打ちこむようにします。

組み立てたら塗装しておきます。今回はWATOCOオイルのナチュラル&チェリーのブレンドで塗装し、BRIWAXのアンティークマホガニーで仕上げました。

はしごの組み立てと塗装が完了
はしごの組み立てと塗装が完了

ポイント

WATOCOオイルはブレンドすることが可能です。色がキツイと感じる場合は他の色と混ぜたり、ナチュラルで薄めることで好みの色合いを作ることができます。

手すりとはしごを取り付け

子供用3段ベッドの完成
子供用3段ベッドの完成

最後に、手すりとはしごを取り付けます。手すり部分は当初の設計から少し変えて作ってみました。手すりの間の隙間が大きくなっていますが、子供の頭が通らない間隔になるように注意しています。

全体の仕上げ塗装は、木の自然な木目を残したかったので蜜蝋クリームで磨くだけにしました。

これで完成です!

構想・設計に3か月ほどかかりましたが、材料を調達してから組み立てるのは2日程度で終わってしまいました。材料さえそろってしまえば早いものですね。

今回作成したベッドはその後5年ほど使い続けていますが、全く問題なく使えています。子供の体が大きくなってきて狭くなるかな‥と思っていましたが、子供は慣れてしまっていて全く問題ないようです。

こういった大型家具のDIYで一番重要なのは、設計用の専用アプリを使って設計することだと思います。手書きで設計しようとすると、手間が障壁になって思うような設計ができないからです。

caDIY3Dは操作がとても簡単で、DIY初心者にとってとても役立つアプリですので、もしDIY用の設計アプリを探しているのであれば是非使ってみてください。

最後に、番外編としてベッド下収納と子供用机の記事も用意していますので、ぜひそちらも読んでみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

番外編

ベッド下収納の活用方法

今回作成したベッド下は、ベッド下用の収納を作って最大限に活用することを想定していました。

しかし市販のケースでは空間全てを活用することができませんので、ぴったりのケースを自作しました。子供3人分の服や季節ものが丸ごと収納できてしまいます。ぜひベッドといっしょに作ってみてください。

子供用学習机と本棚の作り方

子供が大きくなるにつれて、勉強机と本棚の悩みも出てきます。市販の机や本棚では、3人分を一部屋に設置するのは不可能です。

そこで、子供用の机と本棚もDIYで自作しました。部屋の壁を利用して学習机、本棚、ランドセル置き場、目隠し収納を作ってしまうこちらのDIYは三段ベッドとの相性が抜群!ぜひご覧ください。

  • この記事を書いた人

さくや

DIYと木工と刃物研ぎとキャンプが趣味のシステムエンジニア。賃貸住宅のリビングでもできる『静かなDIY』をテーマにブログを運営しています。