シンプルな神棚の作り方 ~DIY用の設計図と木取り図の紹介~

2022年11月19日

こんにちは、このはです。

先日、お伊勢さんにお参りをして、お神札をいただいて帰ってきました。

でも困ったことに、お伊勢さんのお札は少し大きめなので、自宅にある神棚に入りませんでした。

神様のおうちがないのは申し訳ないので‥いそいで神棚を作ることにしました!

それでは、設計図と木取り図、手順を詳しく説明していきます。

シンプルな神棚を設計

外観図

まずはcaDIY3Dを使って神棚を設計しました。余計な飾りは付けずに、シンプルなデザインにしています。

神棚設計図 前面
神棚設計図 前面
神棚 扉が開いたところ
神棚 扉が開いたところ

背面はシナベニヤ合板を使いました。見えない部分なので、どんな材料を使っても問題ありません。

神棚後ろ
神棚後ろ

木取り図

caDIY3Dで木とり図を作成しました。

このは
caDIY3Dはボタン一つで木とり図が作成できる機能があり、とっても便利!
神棚木取り図(桧材)
神棚木取り図(桧材)
神棚木取り図(合板)
神棚木取り図(合板)

ホームセンターで材料を手に入れる場合は、この木取り図をプリントアウトして持っていき、カットサービスでカットしてもらうと便利です。

今回は手元にある端材で作ることにしたので、自分でカットすることにしました。

それでは、制作を始めましょう。

神棚の部品の加工

墨付け

材を買ってきたらノコギリでサイズごとに切りだします。

まず、ノコギリで切る部分に鉛筆で線(墨線)を書きます。

切る部分に線を引く
切る部分に線を引く
このは
家にあった端材で切り出しているので、写真ではちょっと無理した切り出し方をしています

この時、マスキングテープに材のサイズを書いて貼りつけておくと見分けやすいです。

神棚の横の柱(330 x 40 x 12mm 2本)の片端と、屋根の飾りの部分(270 x 30 x 12mm)の両端はナナメに切るので、斜めの線を引いておきます。

同じ角度の線を何本も引くときは、プロトラクターという道具を使うと便利です。

プロトラクターを使って斜めの線を引く
プロトラクターを使って斜めの線を引く

扉になる部品(280 x 45 x 9mm 2本)は、下のcaDIY3Dの図にあるように、長さ10㎜、太さ8mmの丸棒に加工します。

神棚 扉
神棚 扉

差し込む部分を残すように端を切り取るので、墨線は下の写真のようになります。

扉になる材の墨付け
扉になる材の墨付け

扉を支える部品(160 x 30 x 12mm)は切り欠き加工をするので、そちらの線も書いておきます。

十字を書いてある部分は、扉の軸を挿し込む8mmの穴をあける位置です。扉の部品を実際に乗せてみて、軸の中心となる位置に印をつけるようにします。

切り欠き加工が必要な部分
切り欠き加工が必要な部分

ノコギリで切る

それでは線に沿ってノコギリで切りましょう。

この時、直角を出すために直角ガイドを使うとまっすぐ垂直に木材を切ることができます。

直角ガイドを使って切る
直角ガイドを使って切る

直角ガイドについては、こちらの記事で紹介しています。

直角ガイド
ノコギリで木材を直角に切る方法 ~高精度な直角ガイドの作り方

続きを見る

扉になる部品(280 x 45 x 9mm 2本)は二枚まとめて切ってもOKです。軸となる部分を切り落とさないように、慎重にノコギリを動かします。

残す場所がある所は、ノコギリを慎重に動かす
残す場所がある所は、ノコギリを慎重に動かす

合板は4mm厚ほどであれば、カッターで切り出すこともできます。

ベニヤはカッターで切る
合板はカッターで切る

細かい加工

まず初めに、扉を支える部品(160 x 30 x 12mm)に切り欠き加工をします。

ノコギリで切れ込みを入れて、鑿で落とします。

ノコギリで切れ目を入れる
ノコギリで切れ目を入れる
鑿で切り落とす
鑿で切り落とす

こちらの材は、扉を差し込むための穴をドリルであけておきました。

扉を差し込むための穴をあける
扉を差し込むための穴をあける

すごくきれいな丸穴が開いているのは、スターエムの竹用ドリルを使っているおかげです。

次に、扉になる部品(280 x 45 x 9mm 2本)の加工をします。

先ほど開けた穴に差し込む部分の角を削って、丸める加工をします。鑿やカッターなどを使ってゆっくり削っていきます。

鑿を使って角を丸くする
鑿を使って角を丸くする

最終的に8㎜の丸棒を目指します。

このは
削りすぎると扉がパカパカ動いてしまうので、ときどき穴に差し込んで動きを見ながら調整してください
はまり具合を確認する
はまり具合を確認する

背板の合板は、フックにひっかけることができるように穴をあけておきました。

全ての加工が終わると、写真のようになります。

材料の加工ができました
材料の加工ができました

もし鉋を持っているなら、この段階で表面の仕上げ削りと面取りをしておきます。

神棚の組み立て

神棚の横の柱と扉の部分から組み立てます。

横と扉から組み立てる
横と扉から組み立てる

仮組をして問題がなければ、ボンドで接着していきます。

この時、スコヤで直角をとりながら作業を進めてください。

スコヤで直角を確認する
スコヤで直角を確認する

次に背板を貼りつけます。

ボンドを塗る
ボンドを塗る
背板をのせる
背板をのせる

背板をのせた後は、重いものを乗せて圧力をかけてくっつけます。

ここで、扉が奥の方に行き過ぎないように上の方にストッパーを付けておきました。太さ3~4㎜の棒であればなんでもOKです。

扉が奥に行かないようにストッパーを付ける
扉が奥に行かないようにストッパーを付ける
このは
ストッパーに使った材は合板の切れ端です!

組み立てながら細かい調整もしていきます。

背板は大きめに切り出していたので、側板の上の斜面に合わせてノコギリで切り落としておきました。この工程が面倒な場合は、あらかじめ背板を長さ330㎜でカットしておくと手間が省けます。

背板の飛び出している部分を切り落とす
背板の飛び出している部分を切り落とす
よし、どんどん組み立てよう

扉の上の部品と屋根の間に、130 x 22 x 9mm の板を貼りつけます。

神棚上のがわの板
神棚上のがわの板

この板も少し大きめなので、上側にはみ出ています。余分な部分は、先ほどと同じように斜めに切り落としておきます。

切り落とす手間を省きたいときは、屋根にぶつからないように板の幅を小さめにしておいてもOKです。屋根の裏に隠れる部分なので、ほとんど気になりません。

はみ出た部分は切り落とす
はみ出た部分は切り落とす

屋根のパーツを組み立てます。今回は 190 x 30 x 12mm の部品を二つ貼り合わせて屋根にします。

ボンドで貼り合わせる
ボンドで貼り合わせる

もし 190 x 60 x 12mm の部品を用意できるのであれば、この作業は必要ありません。

次に、屋根の飾り部品をボンドでくっつけていきます。屋根部分を拡大するとこのようになります。

屋根部分の拡大図
屋根部分の拡大図

一番大きな、両側を斜めに切った部品(270 x 30 x 12mm)は、屋根の後ろ側に直角に立てる形で接着します。

屋根の部分を作る
屋根の部分を作る
屋根の飾りの部分を付ける
屋根の飾りの部分を付ける

220 x 20 x 9mm の細長い部品は、屋根の前部分にせり出すように取り付けます。

ボンドが乾いたら、屋根を本体の上に接着します。

屋根をくっつける
屋根をくっつける
だいぶ形になってきました
だいぶ形になってきました

次に土台をとり付けます。

土台と本体をくっつけるときに、写真で赤丸を付けた穴部分にはボンドが付かないようにしてください。

ボンドをつけないところ
ボンドをつけないところ
ここにボンドが付いて固まると、扉があかなくなっちゃうよ!
土台をつける
土台をつける
このは
せっかくなので、土台を階段のように段欠きして見た目を良くしておきました

最後に扉の一番手前、中央の飾り部品(260 x 30 x 9mm)をボンドで貼り付けて組み立ては終わりです。

組み立て終わりです
組み立て終わりです

神棚の装飾

仕上げに、装飾用の真鍮釘を打ちます。

装飾用の真鍮釘
装飾用の真鍮釘

くぎをせまい所に打つときは、釘しめという道具を使うと便利です。

釘しめを使う
釘しめを使う

神棚の完成!

完成
完成

桧の無垢材で作る、シンプルな神棚が完成しました。見た目がスッキリしてとても美しく、香りもよいです。

このは
神棚は無垢が一番なので塗装はしません
扉の開閉ができます
扉の開閉ができます

伊勢神宮のお神札が、ちゃんとおさまりました。

背板に穴をあけてあるので、フックにひっかけて壁にかけることもできます。

壁掛けもできる
壁掛けもできる

一つ一つの材をていねいに作っていくと、非常にきれいな仕上がりになります。

お正月に初詣に行ってお神札をいただいた際には、ぜひ神棚の作成にも挑戦してみてください!

  • この記事を書いた人

このは

イラストと初心者向けのDIY担当。ブログをイラストで盛り上げ中。編み物を含めた裁縫全般の記事も書いてます。競技かるたもやってますので、「さくやこのはな」の歌はとてもなじみ深いです。