こんにちは、このはです。
家の中のちょっとした隙間、この場所にぴったりサイズの家具を探すのは大変。
でも隙間を無駄にしたくないですよね。
今回は、家の隙間に2x4材を使って壁一面の本棚と収納を作りました。
下段は本棚、上段は目隠し付きの収納、中段はなんと黒板という機能的な壁面収納です。
ディアウォールを使うので、賃貸の方でも安心して自作することができますよ!
caDIY3Dを使った設計図も記載してます。
作品情報
【主な材料】
- SPF 2x4材
- ラワンベニヤ合板
- KAKERU PAINT(塗ると黒板になるペンキ)
- ディアウォール
- SPF 1x4材
- 杉貫材
- 蝶番(ちょうつがい)
【主な道具】
- 電動ドリルドライバ(インパクトドライバーでもOK)
- 作業台&クランプ
- ノコギリ
- 鑿(のみ・棚受けを使う場合はなくてもOK)
こんな方におすすめ
- 賃貸でも壁を使って壁面収納や本棚を作りたい
- お気に入りの小物や本をディスプレイしたい
- 部屋のちょっとした空間を収納に使いたい
目次
壁面収納を作る場所の計測
部屋の中のでこぼこスペース、ここに壁一面の収納スペースをDIYで作ります。

部屋のでこぼこスペース
まずは作りたい棚のイメージ図を書きます。
ディアウォールやラブリコなどの賃貸でも柱が作れる道具を使い、棚板を渡して本棚や壁面収納を作っていきます。
ですがこの場所、インターフォンと電気のスイッチ、そして下にはモジュラージャックがあります。
これらをうまく避けて壁面収納を作らなければなりません。
これら避けるべきものの位置を計測したら、具体的な数字を加えた設計図を作成します。
設計図の作成
caDIY3Dで設計図を作成
イメージが固まったら具体的な数値を入れた設計を進めます。
ポイント
- 基本となる柱は2x4材二本
- 棚板は追い入れ継ぎ加工をする
- 背板はベニヤ板を使い、KAKERU PAINTで黒板仕様にする
- 上段は蝶番を付けた目隠しをつける
設計図は設計ソフトcaDIY3Dを使って作成しました。
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caDIY3Dの機能と使い方 ~DIYの設計と木取り図作成にお勧め!
かんたんに直感的に使えるDIY設計ソフト『caDIY3D』のご紹介です。設計、木取り図作成をものすごく!かんたんにしてくれるソフトです。DIY初心者の方にはもちろん、これまで苦労されてきたベテランの方にもおすすめです。
続きを見る

caDIY3Dでの完成図

caDIY3Dを使うと完成形にとても近い形を再現できています。

ナナメに追い入れ継ぎする部分
ナナメの追い入れ継ぎするところも、ちゃんと設定できます。

裏はベニヤを貼りつける
くるっとひっくり返せば、裏側も確認できます。

そしてcaDIY3Dはワンクリックで木とり図を作成をしてくれます。

caDIY3Dの木とり図
分かりやすい木とり図ができました。
さらに、おおよその重量と予算を計算してくれることも嬉しい!
caDIY3Dの詳しい紹介はこちらの記事になりますので、ぜひ目を通してみてください。
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caDIY3Dの機能と使い方 ~DIYの設計と木取り図作成にお勧め!
かんたんに直感的に使えるDIY設計ソフト『caDIY3D』のご紹介です。設計、木取り図作成をものすごく!かんたんにしてくれるソフトです。DIY初心者の方にはもちろん、これまで苦労されてきたベテランの方にもおすすめです。
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設計図と木とり図が完成したら材料を買いに行きましょう。
追い入れ継ぎをする場合の木材サイズに注意
今回、棚板の取り付けは金具を使わず追入れ継ぎで取り付けます。
柱になる2x4を1cm削って1x4を差し込むので、用意した1x4の長さは柱間の長さ834+20=854(mm)となります。

そんな時は、棚受けを使っちゃいましょう。
棚受けを使う場合は、用意する棚板の長さは柱の間の長さちょうどになります。
今回はせっかく追い入れ継ぎをするので、斜めに掘って棚板に傾きを作ることにしました。

ナナメに棚板を差し込むことができる
奥の壁に向かって下がるようにすれば、本を立てかけたときに手前に倒れにくくなる本棚が作れます。
木材の下準備
今回、木材をホームセンターで購入して寸法どおりにカットしてもらいました。
ホームセンターでカットしてもらうときは、あらかじめ木とり図を作成しておくと、店員さんとのやりとりがスムーズです。
購入した木材は、ヤスリをかけて表面を滑らかにします。
電動サンダを使用して、#240の紙やすりでサンディングしました。
合板はプリント合板のものを買ってきたのでサンディングはしませんが、通常の合板の場合はサンディングは必要になります。
柱の加工
墨付けと追い入れ継ぎの加工
下準備を続けましょう!
切り取ったりつなぎ合わせる部分に墨付けといって目印の線を書きます。慎重に丁寧に作業します。
斜めに棚板を付ける部分は自在スコヤを使いました。角度のある線を何本も引きたいときに便利です。
墨付けが終わったら、追入れ継ぎのための加工です。
棚受けを使う場合は読み飛ばしても構いません。
追い入れ継ぎのために、まず、柱になる2x4に深さ1cmの溝を掘ります。
そのための材料がこちらの「ストッパー付き直尺」と「両面テープ」と「アイスの棒」になります。
直尺でノコギリの刃先から一センチ上を測り両面テープを張ります。そしてアイスの棒をしっかり張り付けます。



切り込みを入れるときは、線の上よりノコギリ刃一枚分内側に寄せて切れ目を入れます。

気持ち線の内側に切り込みを入れる
ノミで削り取ります。
手持ちの鑿のサイズによっては、ノコギリの切れ込みを数本追加しておきましょう。
削り取るときは破片が勢いよく飛び散るので、向かい側には別の2X4を置いて飛散防止にしています。
追い入れ継ぎで気を付けたいこと
DIYされる方なら身に覚えがあるのではないでしょうか…ここで痛恨のミスをしてしまいました。
やってしまいました。
棚板を斜めに取り付けるための溝の向きがあべこべでした。墨付けの段階で確認するべきでした。
マメな確認は大事です
仕方ないので、間違えた方の裏側に正しく溝を掘りなおしました。
塗装とワックスがけ

加工が終わったら、木材を塗装しましょう。
目隠し部分の杉材はワトコオイルのチェリーで、それ以外の2X4、1X4材はワトコオイルのダークウォルナットで塗装しました。
ワトコオイルは木目を活かした地時におすすめの塗料です。
オイルが染みこんだら布でふき取って、一日乾かします。好みに合わせて二度塗りしてもOK!
オイル塗装の次はワックスを塗ります。今回使用したのはブライワックスのアンティークマホガニーです。

合板の切り欠き加工とKAKERU PAINT塗装
背板になるプリント合板は、インターホンとスイッチ部分をくりぬいてからKAKERU PAINTで塗装します。
薄い合板はカッターで切り欠きで切るので、くりぬく作業が簡単にできます。
くりぬきたい位置を写し取って、その部分をカッターで切り取ります。
加工の終わった合板を塗装するのですが、ここでも問題が発生!
プリント合板はKAKERU PAINTをはじきます。
このままじゃ塗装できない!困ったときは詳しい人に助言を求めましょう。



プリント合板の端材を使って塗装実験です。端材の表面を薄くやすりがけして塗装したところ、しっかり塗れました。二度塗りすれば大丈夫そうです。
というわけで、合板をやすりがけしてKAKERU PAINTで塗装します。

文字を書くことに支障なし!
KAKERU PAINTを二度塗りしたところ、写真のようにいい感じに仕上がりました。
文字を書くのに支障なさそうです。今回は使用しませんでしたが、より広範囲を塗装する時にはミッチャクロンを使いたいですね。
目隠しすのこの作成
子供用学習机作成の時と同じように目隠しのすのこを作成します。
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目隠し部分はもしも落下したら一大事なので、トラスネジでしっかり固定します。
トラスネジはネジの裏側からボルトで固定する作りになっています。



厚みのない板を使う時は、トラスネジとナットの組み合わせという方法があります。
目隠しがあるので、電話機やルーターなどのコード類が雑多になりやすいものを置くのにいいですね。
完成後には背板の合板があるので、これを利用してすっきり収納させることもできます。


組み立て
いよいよ組み立てです!無事に木材がはまるかな?
まずは枠を組み立てるので、追い入れ継ぎの部分に棚板をはめていきます。危ないので、寝かせた状態ではめ込んでいきます。



枠ができたら、裏側になる方に合板を取り付けます。
1人での作業は難しいです。枠を立てて現物合わせするときは、できれば2人以上で作業すると安全です。
柱を立てる位置と2x4への合板の打ち付ける位置、合板にあけた穴がインターホンとスイッチに合うのかを確認しながら進めていきます。
実際に柱を立ててみて、合板の取り付け位置を決めたらクランプで押さえて仮止めし、ビスで固定しました。
すのこは一番上の板だけをビスで2x4に打ち付けます。取り付けた後は、蝶番で開閉するか確認しましょう。
失敗した追入れ継ぎの溝ですが、1X4を切って作った小さい木片を作ってはめ込みちょっとした棚を作りました。重いものは乗せられませんが、軽いものなら乗せても問題なさそうです!


ケーブルが丸見えですが、これは完成後に配線しなおして合板の裏を通して隠します。
下段の棚板は奥に向かって斜めの形になったので、本を置いても問題なさそうです。
スイッチカバーの交換と小物作り
スイッチカバーの交換方法
ミカン色の黒板にしたので、既存のインターフォンとスイッチが浮いてしまいました。
そこで、スイッチカバーを交換して、インターフォンはリメイクシートで雰囲気を変えてみました。とっても簡単な作業です。
材料は100均で売っている木製のスイッチカバーです。これをワトコオイルで塗装して既存のものと交換します。
(賃貸の場合退去するときに元に戻すので、取り換えたスイッチカバーはとっておきましょう。)
取り換え方はこちらをご覧ください。
スイッチのカバーはふすまの交換などで使うインテリアバールで簡単に取り外せます。
カバーを付け変えたら、スイッチカバーに付属していたネジをしめて終了です。
インターフォンのリメイクシート貼り
次はインターフォンの雰囲気を変えてみましょう。
100均のリメイクシートをインターフォンに貼りました。
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ウッドピンチ作り
KAKERU PAINTはチョークで文字を書くことはできますが、マグネットはくっつきません。
そこで、メモ用紙やはがきを挟めるウッドピンチを作成しました
100均のウッドピンチをワトコオイルで塗装してひもを通し、木の柱の両端にヒートンをねじ込んでそこに紐を結びます。
マグネットが使えない代わりに、ハガキやメモをピンチに挟んで飾れるようにしました


完成
こうして壁面収納が完成しました。
重量に耐える本棚を作る場合は、両端の2x4をラブリコなどでで連結して耐荷重性をあげる必要があると思います。今回はディスプレイ目的で作ったので、写真に写っている本の重さなら十分に耐えられます。広辞苑や図鑑を並べても大丈夫でした。
追入れ継ぎに失敗した部分は、偶然にも(?)ガンプラがぴったり収まるので、これから仲間を増やそうと思います。
ラブリコを使った玄関の壁面収納の作り方はこちらです。あわせてご覧ください。
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