こんにちは、このはです。
コレクションしているレコードを、きれいに収納してインテリアの一部にしたいと思いませんか?
レコードのサイズに合わせた棚ならば、シンデレラフィットですっきり見えておしゃれ具合もアップするはずです!
今回はDIY初心者でも作れるレコードラックの作り方です。
DIYをしたことがない方でもDIYできるように、棚の強度の出し方や、設計図を紹介します。
塗料の選び方、用意する道具、棚づくりにいい木材の選び方も詳しく書いてありますので、この記事を読んで自作レコードラックに挑戦してみてください。
作品情報
【難易度】 (初級者向け)
【主な材料】
- パイン集成材
- 丸棒
- コーススレッド
- ワトコオイル
- ブライワックス
【主な道具】
- 電動ドリルドライバ
- 電動サンダ
- ライフソークラフト145
目次
レコードラック自作のご相談
DIY初心者のruiさんからレコードラックを作りたいと相談を頂きました。
ruiさんのレコードラックを自作するにあたってのこだわりポイントはこちらです。
- できれば天板はビスが見えないようにしたい
- 木目を活かしたい
初心者の方でもこだわりをもったレコードラックを作れるように、問題を一つ一つ解決してDIYしていきましょう。


さっそく自作レコードラックを設計!
レコードラックのイメージを確認
まずはおおまかにイメージ図を書きます。
次に欲しいサイズに合わせて寸法を書き込んでいきます。

手書きのイメージ図
完成図が見えてきましたね。
今度は細かい所をつめていきます。
ポイント
- 背板が無いと強度に不安が残る
- 天板のビスを見せないようにするには、ダボ埋めをしよう
強度に関しては改善し、そしてダボ埋めをしてビスを隠して仕上がりをワンランクアップさせることにします。
ダボ埋めについてはこちらの記事で紹介しています。
-
ボックスシェルフDIYで実践!初めてのDIYでも失敗しない⑥ダボ継ぎを使った組み立て方
四角い箱をゆがまないように組み立てる方法と、ネジ穴をおしゃれに隠す方法を分かりやすく紹介しています。材料費も安く、DIYを始めたばかりでもチャレンジしやすいのにとても便利なテクニックですよ!
続きを見る


ラフの設計図作成と、材料選び
これで方向性が決まりましたので、caDIY3Dでラフの設計図を作ります。
-
caDIY3Dの機能と使い方 ~DIYの設計と木取り図作成にお勧め!
かんたんに直感的に使えるDIY設計ソフト『caDIY3D』のご紹介です。設計、木取り図作成をものすごく!かんたんにしてくれるソフトです。DIY初心者の方にはもちろん、これまで苦労されてきたベテランの方にもおすすめです。
続きを見る
設計ソフトがない場合は、方眼紙を使って立体的に設計図を書きます。

レコードラックのラフ設計図
まずはこの簡単な設計図を作り、どんな木材でレコードラックを作るのかを考えてみます。

今回はホームセンターで手に入る主な木材について紹介します。
その1
【無垢材】
無垢材は、天然の樹木をカットした材料です。
ホームセンターで手に入る無垢材は、SPF、ホワイトウッド(SPFとほぼ同じ意味)、杉、ヒノキ・・などと、木の種類の名前が書かれているものです。
その2
【集成材】
天然の樹木を細くカットしたものを、貼り合わせて大きな板に成型した材料です。『パイン集成材』『桐集成材』『ラバーウッド集成材』などの商品がホームセンターでは販売されています。
オイルステインのような透明な塗料で塗装すると木目が美しく染まりますが、それなりの値段になってしまうのがネックです。
その3
【合板】
ラワンなどの安価な木材を薄くスライスし、それを何層も貼り合わせて作る材料です。中央に軽くて厚みのある芯を挟み込んだ『ランバーコア』と呼ばれる種類の物もあります。
価格が安く、強度が非常に高く、大きい板を手に入れやすいのが特徴です。
最終的には、近くのホームセンターで実際に見るのが一番です。
今回は木目を活かすためにパイン集成材で作成します。

ところで、実際に木材を見ると気づくのですが、18mmパイン集成材はけっこう薄いです。

そのため、厚さが24mmのパイン集成材を使用した方がいいのでは?ということで、次は木材の厚みと強度について考えます。
強度を上げるために設計を修正
家具の強度を上げる方法をいくつか考えます。
まずは単純に板を厚くする方法です。仮に24mmの板を使う場合、18mmに比べて木材の接合面積は1.5倍になり、ビスも長いものを使用できるので強度を上げることができます。
イメージしやすくするために、厚さ18mmの木材で作る場合と24mmの木材で作る場合について、両方のイメージ図を作ってみました。
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18mm厚(左)&24mm厚(右)

そして、厚さを変える方法以外にも、強度を上げるいくつかの方法について考えます。
たとえば小さな三角板を使う方法です。木材をつなぐ部分にピンポイントで補強板をいれることで、家具の強度を上げることができます。

小さな板で補強する方法
裏に長い板材を張り付ける方法もあります。薄い板でも、張り付ければ強度がかなり上がります。

ラックの裏に棚を貼るアレンジ案①
さらに強度をあげるのであれば、薄い板を複数張り付けるのが有効です。天板や棚板の後ろに貼り付けると、表から目立たないようにすることもできます。

ラックの裏に棚を貼るアレンジ案②
実は(木取り図の都合上)裏板が2枚でも3枚でも材料費は変わらないので、3枚張り付ける案も考えました。

背板3枚にするアレンジ案③
下の図のように24mm厚の材料と18mmの材料を使い分けて強度を出しつつ、作成することにしました。

使用する材の厚み
材料の塗装はどうするのか?
設計と材料が決まったので、塗装についても考えます。

塗料にはさまざまな種類がありますが、高級感をだしたいので、集成材の良さを引き出す『油性オイルステイン』を使います。
このブログでもよく登場するWATOCOオイルは種類が豊富で発色もよく、お勧めです。
オイルステイン単独では木材を保護する力はないので、ワックスなどで仕上げする必要があります。おなじみのBRIWAX(ブライワックス)を仕上げ塗料として準備しました。
と言っても、使ったことの無い塗料はどのようなものかイメージしにくいはずなので、私が以前作った家具の写真を紹介します。
パイン集成材にワトコオイル(ドリフトウッド)とブライワックス(アンティークマホガニー)を塗装した写真がこちらです。
とブライワックス(アンティークマホガニー)の組み合わせ例.jpg)
ワトコオイル(ドリフトウッド)とブライワックス(アンティークマホガニー)の組み合わせ例

rui2141さんが購入されたワトコオイルとブライワックス
ワトコのミディアムウォルナットとブライワックスのアンティークマホガニーで塗装します。

塗装は組み立て後になりますが、その時に#240のサンドペーパーでヤスリがけをしてから塗装しましょう。

レコードラック組み立てに必要な道具
今回のレコードラックはビスで固定します。
まず必要になるのは電動ドリルドライバーです。お勧めはリョービドライバードリルです。
組み立てに使うビスについて説明します。
木製家具を作るには『コーススレッド』がおすすめです。
長さの目安は板の厚さの2~2.5倍、今回の設計では約50本あれば足ります。

ボンドも併用すると強度は上がります。

ダボ埋めの仕方について
ダボ埋めに必要な道具です。
ポイント
- ダボ穴用のドリルビットが必要
- ダボ切りノコが必要
- ダボ埋めには丸棒を使う
ドリルビットは使用する丸棒の太さに合わせた『先三角ショートビット』が必要になります。
ダボ切りノコは専用の『ライフソークラフト145』一択ですね。とても使い勝手が良いです。
ダボ埋めの丸棒に、色付きの材料(マホガニーなど)を使ってアクセントにすることもできます。
レコードラック木とり図と完成図の納品
設計と材料、道具がひととおり決まりましたので、木とり図と設計図を完成させます。

レコードラック木とり図(一部)

レコードラック完成図(一部)
自作レコードラックの完成!
その後ruiさんはDIYでレコードラックを無事作ることができました!


レコードラック表

レコードラック裏


ダボ埋めしたところの写真も送ってもらいました。

ダボ埋めしたところ

とてもきれいな仕上がりで、作成をお手伝いできて本当に良かったと思います。
お役に立てて自分自身のモチベーションも上がりました!