こんにちは、このはです。
前回はベッド下収納の設計について紹介しました。今回はその続きで、いよいよ組み立てにはいります。
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部屋の収納力を圧倒的に増やす!ベット下にぴったりの大容量収納ケースの作り方《設計図》
ベッド下を活用したい、でもぴったりなケースは無いし、購入するお金も節約したい。そんな方は、かんたんDIYで実現してみませんか?この記事ではキャスター付き収納ケースの設計方法について詳しく紹介します。
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作品情報
【難易度】 (初級~中級者向け)
【予算】約10,000円
【製作期間】約3日
【主な材料】
- 針葉樹合板 (910mm x 12mm x 1820mm) 3枚
- 1x4 (6F) 4本
- 1x2 (6F) 2本
- 1x1 (6F) 1本
- キャスター28個
- 塗料
【主な道具】
- 電動ドリルドライバー(もしくはインパクトドライバー)
- サンダ
- ドリルビット
- 塗装用ハケ
こんな方におすすめ
- DIYで予算を抑えて収納スペースを作りたい
- すきま空間をデッドスペースなく利用したい
- 手持ちの家具に合わせた収納を作りたい
目次
材料の準備
木材の調達

材料を準備
今回は材料費を抑えるため12mm厚針葉樹合板と1x4材をメインに使用します。
針葉樹合板は、ホームセンターで手に入る最も安価な合板です。ラワンベニヤ合板やコンパネと比較しても安いので、コストを抑えて家具を作るときには大活躍します。
SPF 1x4材はホームセンターでおなじみのワンバイ材ですね。大量生産のなせるわざでお安いのですが、節、カケ、反り、ねじれが多くありますので、購入の際には多少吟味するようにしましょう。
ホームセンターでカットしてもらう場合は、前回の設計編で作成した木とり図を持って買い出しに行きましょう。


塗料の調達

使用した塗料
今回は塗装面が広いので、コスパの良い水性塗料0.7Lを選びました。
前面の取っ手の部分は色分けをしてこだわりたいので、水性塗料ヌーロ(nuro)を使いました。

サンディング

木材の表面をなめらかにします
木材に#150、#240の順で紙やすりをかけて表面を滑らかにします。
紙やすりを木片などに巻き付けてサンディングしてもいいのですが、面積が広いときは電動サンダをお勧めします。

箱部分の組み立て
自作クランプの紹介

自作クランプ
箱部分はボンドとビスで組み立てていきます。
ボンドは塗った後に圧力をかけないとしっかり固定しません。
そこで、幅の広いものに圧力をかけるためのクランプを自作しました。

組み立て

ボンドを塗る
それでは、箱の組み立て手順を写真で追っていきましょう。
まず初めに枠組みから組み立てます。木口にボンドをたっぷり塗ってくっつけます。


スコヤで直角を確認
スコヤで四隅の直角を確認しつつ圧力をかけてボンドで固定させます。
この時に、先に紹介した自作クランプで圧力をかけてボンドを圧着させます。

蝶ナットを締めて固定
圧力をかけるとボンドがはみ出てきますので、塗れ雑巾やブラシでふき取りましょう。
ボンドをそのままにすると、塗装の時にそこだけ色むらができてしまします!

はみ出たボンドは水で濡らした布やブラシでふき取る
ボンドがくっついたら底板もボンドでくっつけます。底板の上に重いものを乗せておけばボンドはくっつきます。


重石代わりのダンベル
これを小箱6個、大箱1個作成します。

大1個、小6個作成


ここは飛ばしても構わない、ちょっと寄り道部分です。
子供が使うものですから角張っていると危ないので『鉋(かんな)がけ』で面取りをしました。

鉋(かんな)で面取り
鉋がない場合は、鋸やすりで角を削って紙やすりで磨くと柔らかく丸くなります。
面取りが終わったらビスで固定します。

まずは下穴をあけます。下穴なしでビスを打つと合板が割れる可能性があります。

ビス打ち
下穴をあける位置は一つ一つ寸法を測ると手間がかかるので、ガイドを使いましょう。今回は2x4定規を使いました。
この定規はもともと2x4用ですが、6mmのところに新しく穴をあけて下穴ガイドとして使いました。

ちなみにここでは割愛しますが、木材どうしに一部段差(目違い)ができてしまいました。
そこは『西洋鉋(せいようかんな)』を使って修正しました。詳しいことについては下記記事で紹介していますので、よければあわせてご覧ください。
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西洋鉋は初心者にもおすすめ! ~購入方法、使い方、メンテナンス方法について
西洋鉋は初心者でもかんたんに扱うことができ、高い精度で木材加工ができる道具です。日本の鉋と西洋鉋を比較しつつ、西洋鉋の使い方とメンテナンス方法を紹介します。
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塗装

塗装
ボンドがしっかり乾いたら、塗装に移ります。
水性塗料をそのまま使うと粘度が高くて塗りにくいので、少し水を混ぜて伸びを良くして塗っていきます。



塗装完了
取っ手の制作
組み立て

取っ手の組み立て
市販の取っ手を付けると子供が足をひっかけそうだなと思ったので、出っ張らない取っ手を自作しました。
1x4材と1x2材をベッド下の高さに合わせて裏から1x2材ごしにビスで固定します。

取っ手の完成
塗装

ヌーロで塗装
取っ手の部分は見える部分なので、ちょっと手の込んだ二度塗りの塗装に挑戦します!
子供三人それぞれ色分けするので、少ない面積を塗るのにちょうどいいnuro(ヌーロ)で塗装します。
まずはカラー色で下塗りします。

ヌーロの塗装
カラー色が完全に乾いたら白色でうわ塗りします。
そしてサンダで軽く削ると、下に塗った色がかすれて見えてきます。

白塗料を軽く削る感じで、柔らかくサンダがけ


木目と色が浮かび上がってきました
取っ手が出来上がったら、箱の裏側からビスで固定しましょう。
キャスターとガイドレールの取り付け
キャスターの取り付け

キャスターの取り付け
もうすぐ完成です!
箱の裏50mmX50mmの位置にキャスターをビスで固定します。
端から一定の距離を測りたいときにとても便利で、こういう作業がはかどる道具がストッパー付き直尺です。

箱一つにつき4か所キャスターを付ける

ガイドレールの取り付け

ガイドレール


最後に、後ろの箱には前から引っ張るための1X4材、前の箱にはガイドレール(1x1材)を取り付けます。
このとき、1X4材を打ち付けるのは後ろの箱だけです。
前の箱には1X4材に沿わせるように1x1材を打ち付けておきます。こうすることで前の箱と後ろの箱がズレるのを防ぐことができます。
段差の作成
完成してみて実際に服を収納してみて感じたのですが、箱の上半分の空間が余ることに気づきました。大人の服ならこのまま使用しても構わないのですが、子供服は服が小さいのでどうしても上が空いてしまいます。
そこで、簡単に取り外しが可能な中板を作ることにしました。余っていた端材を箱の内側に取り付けて、その上に板を置くだけです。

余った端材を適当に切って取り付け

100均のMDFをのせるだけ
作りながら臨機応変に改造できる、これもDIYの良い所です。
そしてベッド下収納の悩みの1つとして、通気性が悪いので湿気がこもりがちというのがあります。ここで生かされたがキャンプでの工夫でした。長期のキャンプに出掛ける時、かさばる衣料を持ち歩くのに便利なのがこれ!衣類用圧縮袋です。
奥の箱には季節外れの衣料をしまう予定なので、使わない服は圧縮袋に詰めて防虫剤を入れて圧縮して保管しています。今のところ服にダメージはありませんし、カビが生えることもありません。

奥の箱にはシーズンオフの衣料を圧縮して保管
完成
完成しました。ベッド下ぴったりに収まりました。caDIY3Dをつかって正確に設計ができたおかげでもあります。(手書きだと毎回どこかでミスが出ちゃう)
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caDIY3DはDIY初心者にお勧め! ~機能と使い方を詳しく紹介
かんたんに直感的に使えるDIY設計ソフト『caDIY3D』のご紹介です。設計、木取り図作成をものすごく!かんたんにしてくれるソフトです。DIY初心者の方にはもちろん、これまで苦労されてきたベテランの方にもおすすめです。
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また、今回は大型家具なので子供たち総出で頑張りました。みんなで何かを作るのは楽しいですね。自分たちで作った家具は大事に使ってくれるのではないでしょうか?大きくなった時にこの経験を生かして自らモノづくりをしてほしいです。
