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45度で木材を切るには ~平留め継ぎで額縁を作りたい!

更新日:

平留め継ぎの額縁
  1. さくやです。

ブログをリニューアルました!

もともと Cocoon という WordPress テーマを使ってブログを作っていたのですが、
それを Affinger というテーマに変更したんです。

その切り替え作業が大変で大変で‥いろいろ設定やら作り直しやらで
5日くらいかかってしまいましたよ。

さくや
まぁおかげで、テーマについて理解が深まっていい勉強になった

ともかく装いも新たにリスタートします!
あらためてよろしくお願いします。

ハンドメイド作家、からふるうろこさんのご紹介

さて、先日、横浜ハンドメイドマルシェに行ってきたことはすでに書きましたが、

その際に、とても感銘を受けた作家さんがいましたのでご紹介させてください。
その作品はこちらです。

正確に言うとハンドメイドマルシェに関するツイートではないですが、
せっかくなので からふるうろこ(@s_mion) さんの最新のツイートから引用させていただきました!

この作品、何でできているかわかりますか?

・・私にはさっぱりでした。。(前回記事と同じ展開w)
色はともかく、大きさも形も不揃いな花弁が、
どうやって作られているのかまったく想像できなかったのです。

どうしてもわからなくて からふるうろこ(@s_mion) さんに訊いてみたところ、

『これ、魚のうろこなんです』

といわれて驚きました。

さくや
魚のうろこぉっ!?

色は着色でしょうからさもありなん、、ですが、
清潔感すらあるこの美しい作品は、あの魚のうろことはあまりにもかけ離れていました。

私も魚の調理でうろこ取りはするのですが、
とにかく飛び散る、シンクにくっつく、乾いたら取れない、匂いが残る・・
という感想しかありません。

そのうろこを作品に使うという発想がすごいですよね。

さくや
これを言うとアレだから言いたかないけど、言わなきゃならない・・
まさに目からうろこ!(爆

材料の収集と運搬(乾かない?)とか、脱脂とか、大変そうです・・。

『うろこは漁師の方からいただいています。
なんでかわからないけど欲しがっている人がいるから・・
ということで集めてもらっているんですよ』(からふるうろこさん談)

漁師さんの疑問はごもっともですよ。
こんな作品になると知った漁師さんは、さぞ驚いたことと思います。

ハンドメイドの可能性の広さに、改めて目が覚めたような思いでした。
からふるうろこ(@s_mion)さん、ありがとうございました!

 

さて、DIYの話に戻りましょう。

平留め継ぎ、ってご存じですか?

今は100均に行けば大抵のものは手に入るので、
写真立てに使うような額縁は100円あれば手に入りますよね。

額縁

何の変哲もない額縁

さくや
どこにでもある、なんの変哲もない額縁だよね

しかしこの額縁の角の部分、木材の継ぎ目に注目してください。

corner-of-frame

・・の、角に注目!

わかるでしょうか。45度で切断された木材がつなぎ合わさって、直角になっています。

この45度の切り方のことを『留め切り』(とめぎり。『止め切り』と書くことも)と呼びます。

そして留め切りで切った木材をつなぎ合わせることを『留め継ぎ』(とめつぎ)といい、
特に額縁のような形になる留め継ぎのことを『平留め継ぎ』(ひらとめつぎ)といいます。

さくや
ななめ45度のことを『とめ』というらしいね。45度の定規は『留め定規』という

もうひとつ、ひらべったい留め切りをつないで箱にする『大留め継ぎ』(おおとめつぎ)もありますが、今回は割愛しますね。

留め切りは非常に難しい!

私は100均で平留め継ぎの額縁を見るたびに、
恨めしい思いになります。

100均の額縁は工場で量産するものでしょうから、
手間もかからず、100円で販売できます。
丸ノコがあれば、自宅でも簡単にできるんですよ。

さくや
ふつうは丸ノコなんて持ってるわけない・・

しかし、この留め切りを手で作ろうと思うと、信じられないほど難しいんです。

ノコギリで45度に切っても、正確にならない

木材に45度で線を引き、ノコギリで切ったとします。
念のため、精度の高い留め定規と呼ばれるものを使ったとしましょう。

しかしどんなに気を付けて線を引き、
どんなに慎重にノコギリで切ったとしても、
その切断面が厳密な45度になることはまずありません。

まず、ノコギリでまっすぐに切ることが難しいです。
まっすぐに切ったとして、44.9度になるかもしれないし、45.1度になるかもしれない。
1度、いや、たとえ0.5度の誤差であっても、4本の木材の両端、計8か所で誤差が積み重なれば誤差は8倍に増幅します。

さくや
無理ゲーよりむずいよ、マジで

そして木材は固いので、わずかな誤差もごまかすことができず、
木材と木材の間に隙間が空いて、額縁としては失敗作になってしまいます・・

さくや
経験豊富な職人は、ノコギリの扱いもうまいと聞くけど・・フリーハンドのノコギリで、正確な留め切りができる職人がいるんだろうか?

それなら、留め継ぎなんてやらなきゃいいんじゃね?
100均でいいじゃん?

それを言われちゃおしまいです(笑

さくや
そう思う方は、私のことは忘れてそっとブラウザを閉じてください・・

私は、諦めたくないんですよ!

現代の木工作家はもちろん、電動工具がなかった何百年前の人間だって平留め継ぎは実現していて、
それが後世まで作品として残り続けているんです。
アンティーク物の額縁なんて、非の打ち所がない美しい平留め継ぎをやってのけているんですよ。

さくや
留め継ぎどころじゃない、もっと難しい組み方だってやってるんだ。留め継ぎなんてむしろ初歩でしょ

昔の人はすごかった、現代人はダメだ・・なんて言われたくないじゃないですか。

どうすれば、電動工具を使わずに、木材を正確な45度で切ることができるか

そこで、私はいろいろ考えました。

どうすれば、正確な45度を作ることができるのか・・!

ノコギリで正確な45を切るのは不可能、
それなら、ノコギリ以外の何を使えばいいのか。

そして何より大切なのは、再現性。
一つの額縁で8か所の留め切りをしなければならない。
一回だけ正確な45度を作れたとしても意味がない。

まぐれではなく、確信をもって繰り返し正確な45度を作り続けるにはどうすればいいか

市販のツールを使う方法もある

市販のツールを使うことも考えました。

代表的なのはMiraiの『トライアングル』を使う方法です。

これは、あらかじめ用意された厳密な直角三角形に沿って、
トリマーもしくはルーターという電動工具を使って加工をする方法です。
この方法であれば、初心者でも簡単に45度切りの道具が作れます。

・・・って、トリマー使ってる時点で初心者じゃないし!
電動工具使っていいなら丸ノコでやるし!

というわけで、私の流儀的に却下です。

さくや
賃貸暮らしを侮らないでくれ。こちとら音出るものと場所とるものはご法度なんだ!

Google先生が教えてくれた、平留め小口削り台

こんな道具もありました。

これは手軽で、よく使われている方法です。
木工のための道具、通称『治具(ジグ)』を作るという方法です。

しかしこの方法は、ひとつ致命的な欠陥があります。

それは、『精度の調整が不可能であること

もし、作った治具で木材を加工したとして、
結果的に45度にならなかったらどうすればいいんですか?

・・・どうしようもないんです。

せっかく作ったジグも産廃同然、
どうにかしたかったら、ジグをもう一度作り直すしかありません。
それを繰り返して、正確な45度になるまで、何度も作り直すしか・・

さくや
そんなの、いやだ。非合理的だし、職人芸というかむしろまぐれ当たりだし

そういう努力の積み重ねで至る境地があるのは全く否定しませんし、
芸術家としては尊敬すべき姿だと思います。

さくや
私だって、時間さえあれば何度でもジグを作りなおして追求してみたいよ

しかし、それをブログで紹介しても意味がないでしょう。
ここを訪れる方はDIY初心者、そんな方々に、職人芸の真似をしろと言っても意味ありませんから。

※なお、念のために補足しておくと、上記のような固定式ジグでも紙や木片を張り合わせることで角度の調整は可能です。
箱根寄木細工を作っている畑宿の工房で、その方法が用いられているのを見たことがあります。

微調整が可能で、常に45度で木材を切れる道具(ジグ)を作った

そんなわけで、私はオリジナルのジグを考えました。

角度の微調整が可能で、理論的には限りなく正確な45度で木材を切れる道具です。
仮に角度が狂ってしまったとしても、角度の調整が可能というのが特徴です。

さくや
このジグを思いついたときは、特許を取ってやろうかとも思ったよ。お金と時間がかかるとわかって、あきらめたけどね・・

ジグの詳細は、別の記事でまとめようと思いますので、
今回はそのジグを使って試し切りした結果の方をご覧ください。

ジグを使って木材を45度に切断

そのジグを使うと、木材をこんな風に切ることができます。
使っている材は、ホームセンターで買ってきたパイン材です。

45度で切った木材

4本のパイン材を、正確に45度でカット

念のため留め定規(正確な45度)に合わせてみると、こんな感じになります。

正確な45度になっています

留め定規に合わせて、45度を確認

わずかに見える定規の目盛りがすべて同じ大きさなので、45度の定規と完全に平行になっているのがわかります。

さくや
ただし、見た目45度だからと言って正確な45度とは限らない。額縁を作るには、目に見えないレベルでの正確さが必要

そして、この木材を組み合わせて作った直角がこちら。

平留め継ぎ

留め継ぎしたときに直角になることを確認

しっかりと、直角になっていますよね。
留め型スコヤは、留めと直角を両方測れるから便利です。

さくや
ちなみに類似品も多いけど、精度を重視するならシンワ製一択

平留め継ぎで作成した額縁

上記の方法で作成した木材を組み合わせるとこうなります。

平留め継ぎ仮組

平留め継ぎ仮組

これを接着するためのコマを、端材で作成し、

固定用の自作コマ

固定用の自作コマ

木材にボンドを付けてベルトクランプで圧着。

ボンドで接着

ボンドぬりぬり

ベルトクランプで圧着

ベルトクランプで圧着

ベルトクランプはこちらです。

そして、簡単に塗装したものがこちらです。

平留め継ぎの額縁

平留め継ぎで作成した額縁(試作品)

いかがでしょうか。

さくや
ちょっとボンドがはみ出しているのはご愛敬です

留め継ぎの部分はぴったりくっつき、
どこの角をはかっても正確な直角になっています。
電動工具なしで、ここまで追い込みましたよ・・!

これは技術検証のための試作品なので、本命の額縁はまた別途作るつもりです。

さて、今回はここまで!
これからは、このジグを作るために必要なことを記事にしていき、
最終的には平留め継ぎのジグの作り方を紹介したいと思います。

まずはジグの基本と直角治具についての記事がありますので、
そちらもあわせて読んでみてください。

木材をまっすぐ、直角に切る方法 ~おすすめの道具と、自作のこぎりガイド

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さくや

DIYが趣味のシステムエンジニア。最初は子供三人のために家具を作っていましたが、最近は西洋かんなとジグを使った木工がメイン。DIYを始める人を応援したくてTwitterとブログを開設しました。 現在『DIYアドバイザー』資格に挑戦中!

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