木工 道具・治具

45度で木材を切るには ~角度調整式・留め切り治具の作り方

ノコギリ用・角度調整式留め切りガイド

さくや(@sakuyakonoha77)です。

DIYや木工をしていると、ぜひ作ってみたくなるのが額縁やフォトフレームですよね。

そのとき必ず直面するのが45度切り・・

いわゆる

留め切り(とめぎり)

です。

留め切りはとても難しいものですが、適切な道具(治具)を使えば簡単にできるようになります!

そこで今回は、木材を正確な45度で加工する方法についてノコギリ用・鉋用の2種類の留め切り治具を紹介します。

治具を作るまでが少し大変ですが、精度の高い留め切りを実現するための一番の近道だと思います。

ぜひチャレンジしてみてください!

お急ぎの方向け

最初に留め切りの説明と一般的な加工方法を紹介しています。

お急ぎの方はノコギリ用治具もしくは鉋用治具のところまで目次でスキップしてください!

こんな方におすすめ

  • 木材を正確に45度で切る方法が知りたい
  • 伝統的な留め削り台や、市販のノコギリガイドでは満足できない
  • できれば電動工具に頼らず、手道具で静かに作業がしたい

留め切りとは

留め切りとは、一般的に木材を45度で切ることを指す言葉です。

そして留め切りした木材を貼り合わせてつなぐことを留め継ぎ(とめつぎ)といいます。

留め継ぎの例

留め継ぎの例

『留め』とは

『留め』とは、ある角度(直角とは限らない)を等しく分けている状態のことを指す言葉のようです。

つまり直角であれば45度&45度なのですが、120度であれば60度&60度で分けることになります。留め=45度というわけではないようですね。

なお直角を30度&60度のように不均等に分ける場合は阿呆留め(あほうどめ)と呼ばれます。

留め継ぎは額縁などでよく見かけます。

それこそ100円の額縁でさえ留め継ぎになっている時代なので、とても安価で一般的な継ぎ方と言うことができます。しかし

さくや
否っ!!そんなはずがない!
わっ、びっくりした~。

なによとつぜん・・

はろ子
さくや
あの額縁が100円で作れるなんて・・とても私には信じられないんだ
わかってるでしょ、機械加工技術の向上と大量生産のたまものだって
はろ子
さくや
うぉぉ、技術とは!職人とは!木工品の価値とはいったいっっ!?(涙
あーはいはい。
はろ子

・・と嘆きたくなるくらい、実は留め切りは難しいものです。

それを解決するための治具をこれから紹介していくわけですが、まずは留め切りの何が難しいのかを改めて整理してみます。

留め切りの難しさ

留め切りの難しさ(1) 直線で切らなければならない

まず、留め切りした材料は二つ合わせて留め継ぎにすることが多いです。

そのため当然ですが、断面はまっすぐでなければなりません。

まず、まっすぐに切らなければならない

まず、まっすぐに切らなければならない

基本的なことですが、木材をまっすぐに切ることがそもそも難しいのです。

その難しさは、幅や厚さのある木材、硬い木材、木目が波打っていたり、硬い節があったりするとさらに際立ちます。

留め切りの難しさ(2) 垂直に切らなければならない

留め切りというと45度にばかり意識を向けがちですが、その断面が垂直であることも重要です。

ノコギリで垂直に切ることができることが前提になっているわけです。

断面は垂直でなければならない

断面は垂直でなければならない

断面が傾いていると、留め切りした材料をしっかり接着することができません。ただでさえ強度の弱い留め継ぎが、さらに弱くなってしまいます。

留め継ぎは見た目は良いものの、実はかなり弱い継ぎ方です。ちょっと力を加えるだけで接着面が剥がれたり折れたりします。

そのため、一般的には角にチギリ(カンザシ)と呼ばれる部品を埋め込んだり、裏に合板や波釘を打ち付けたりします。

木材の直角切りの難しさ、そして直角に切るための治具については別記事でも詳しく説明していますので、興味があればぜひ読んでみてください。

直角切り治具(ノコギリガイド)の作り方
DIYで木材を直角に切る方法 ~ノコギリ用直角治具(簡易版&高精度版)の作り方

2x4材をノコギリで切ったときに『あちゃ~、曲がっちゃった』という経験はありませんか?カンや経験に頼らなくても、だれでもまっすぐ、直角に切れる方法があります。この記事では、直角に切るためのガイド(ジグ)についてご紹介します。

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留め切りの難しさ(3) 材料を同じ長さに切り揃えなければならない

そして難しさの3つ目。

あまり意識されることがないのですが、額縁を作ろうと思うならすべての材料の長さを正確に切り揃えるというのが重要なポイントです。

それぞれの長さを正確に加工しなければならない

それぞれの長さを正確に加工しなければならない

たとえば正方形の額縁にするのであれば、4辺の長さがまったく同じであることが必要です。

長方形の額縁なら、向かい合う辺の長さが同じになります。

このポイントは留め継ぎ加工のときに忘れがちなので要注意です。先端が尖っている留め切りにおいて、長さを揃えるというのは意外と難しいものです。

長さを切り揃える方法について

今回は留め切りをテーマにしていますので、長さを切り揃える方法については詳しく触れません。

一番簡単な方法は、杉田豊久氏の著書で紹介されている『長さストッパー』そして『T字ストッパー』という治具を使う方法です。

詳しくは下の書籍で紹介されていますので読んでみてください。

留め切りの難しさ(4) 45度に切らなければならない(しかも8か所!)

そして最後に来るのが、角を45度に切らなければならないという難しさです。

角を45度に切らなければならない

角を45度に切らなければならない

はろ子
最初にそれが来ると思ってたのに‥
留め切りは45度以外にも難しいことが多いんだ
さくや

これはわずかな誤差も許されないため、正確に45度である必要があります。

そして極めつけは、留め継ぎの額縁の場合、45度切りを8回も成功させなければならないということです・・!

角を45度に切らなければならない(しかも8か所!!)

角を45度に切らなければならない(しかも8か所!!)

留め継ぎの額縁の場合、留め切りに誤差があればすべての角で誤差が出るため、誤差が8倍に増幅されてしまうということでもあります。

はろ子
無理ゲーすぎない?
そうだね、とてつもなく難しい。そのために治具が必要になるってことだよ
さくや

留め切りの一般的な方法

さて、留め切りの難しさがわかったところで、一般的にはどのような方法で加工されているのかを見てみます。

伝統的な留め削り台

伝統的な木工の世界では留め削り台というものが使われます。

木口削り台

留め削り台 (大工道具研究会 編 / 『木工手道具入門』より引用)

これは正確に45度に固定したフェンスを使って、鉋で木材を削る治具です。

治具とは?

このように鉋やノコギリなどのサポートをする道具のことを、一般的に治具(ジグ)と呼びます。英語のJigが語源で、英語圏でもJigという単語はよく使われています。

しかしこの治具は、フェンスをどうやって正確に45度に固定するかが一番の問題です。そして鉋台の下端、側面との直角も適切な調整が必要になります。

さくや
それができれば苦労はしないと言いたくなる
これは使いものになるの?
はろ子
さくや
もちろん。使っている職人はたくさんいるよ。

そういう方々は自分の道具と治具のクセ(誤差)を理解して、力加減とかで調節しているんだろうね

ゼットソーのソーガイド

ノコギリで留め切りを実現したい場合、市販品を使うのであればゼットソーのノコギリガイドを使うのが一番です。

ゼットソーはソーガイドソーガイドベストの二種類の製品を販売しています。

Zソーのソーガイドは、留め切り(平留め切り)だけでなく大留め切り(箱作りなどで用いられる、幅の広い45度切り)にも対応できる道具です。使えるノコギリに制約があるといった条件付きではあるものの、かなりの精度で留め切りができるそうです。

もうひとつのソーガイドベストは2種類のノコ刃に対応し、前作(ソーガイド)と比べてより扱いやすくなっています。ソーガイドの上位互換と言いたいところですが、残念ながら大留め切りには対応できないため、結局両方のソーガイドを持っている方もいるかもしれません。

治具の自作が面倒と感じる方は、まずはこちらを試してみるのがおすすめです。

はろ子
さくやは使ったことあるの?
ないけど、機会があれば一度使ってみたいとは思ってるよ
さくや

その他(電動工具とか)

他にも、丸ノコやルーター・トリマーなどの電動工具を使う方法もありますが、ここでは取り扱いません。

電動工具を使う方はぜひ電動工具用の治具を検討してみてください。

さくや
だって、我が家(賃貸住宅)では電動工具が使えないから・・
家を買えばいいじゃない
はろ子
さくや
そ、それは大胆な解決策だな‥。

残念ながらそれは(金が)ない。

理想の留め切りガイドとは

さて、私はいろいろ考えました。

どうすれば、手道具で留め切りを実現できるのか。

まず、正確な45度なんて考えるだけ無駄だと思いました。

留めスコヤやプロトラクターなどを使ったとしても、目視や手加工が入る時点で必ず誤差が生まれます。

当然、自分で作った治具も作った瞬間から誤差があると考えるべきです。

それなら、その誤差はどうすれば修正できるのか?と考えたほうが建設的ですよね?

そんなことを色々考えた結果・・・こういう結論に至りました。

角度が調整可能な治具こそが正義!!

というわけで、正確な留め切りを実現するための治具、しかも角度調整式のものを二種類紹介していきたいと思います。

角度調整式のデメリットと対策

角度調整可能な治具にもデメリットがあります。それは治具の設定が変わってしまうかもしれないというリスクです。

ガッチリ接着して固定する治具は、正確な角度で作ることができれば、その角度を安心して再利用できます。

一方で角度が変わる治具は、いつその角度が変わるかもしれないという懸念を持ち続けなければなりません。

そのため角度調整式にするのであれば、せめてその角度をしっかり固定できる方式を考える必要があります。

ノコギリ用治具 ~角度調整式・留め切りガイド

ノコギリ用・角度調整式留め切りガイド

ノコギリ用・角度調整式留め切りガイド

まず紹介するのは、ノコギリ用の留め切りガイドです。ベース板となる木材にマグネットシートが貼ってあり、アルミフェンスをボルトで固定している点が特徴です。

上の写真では見えませんが、反対側にも同様のアルミフェンスが取り付けてあるため裏表両面使うことができます。

裏表両面にフェンスがあることには意味があり、傾きが反対の45度(しいて言うなら135度)を加工するときに必要になります。額縁を作るのであれば両面必要になると考えてください。

ボルトを緩めればアルミフェンスを多少動かすことができるため、角度の微調整が可能です。また、角度が確定したらボルトをしっかり締めることでガッチリ固定することができます。

なお、この治具は杉田豊久氏の著書『超画期的木工テクニック集』で紹介されている「平留め切りガイド」をベースに、角度を調整できるように改良したものです。

杉田氏の著書には直角用治具や大留め継ぎ用の治具など様々な治具が紹介されているので、ぜひ読んでみてください。

留め切りガイドの使い方

留め切りガイドのクランプの仕方

留め切りガイドのクランプの仕方

留め切りガイドは、このように材料にあててクランプして使います。

裏面のフェンス(写真には写っていない)を木材の木端面に押し当てることで、マグネットシート面が木材に対して45度の傾きに固定されます

留め切りガイドと材料を固定したら、あとはマグネットシートにノコギリの刃を貼り付けて、そのまま前後に動かすだけで留め切りができます。

そのままノコギリをあてて切る

そのままノコギリをあてて切る

ノコギリがマグネットシートから離れないように、力を抜いて挽くのがコツです。

切り落とした部品を留めスコヤに当ててみると、正確な留め切りになっていることがわかります。

留めスコヤでチェック

留めスコヤでチェック

さくや
目に見える誤差がないので、ノコギリ加工の精度としては上限に近いのではないかと思っているよ

ただし目視ではわからないレベルの誤差が残ることがあります。特に額縁を作っていると、最後にその誤差が表れてきます。

その時はアルミフェンスの角度を微調整して切りなおすか、後述の鉋用治具をつかって修正することになります。

使用するノコギリについて

今回のようなマグネット式治具をつかう場合、ノコギリの刃がマグネットシートを削ってしまうのを避けるために、アサリ無しノコギリを使うのがベストです。アサリとはノコギリの刃の先端の開きのことで、一般的なノコギリにはほぼすべてついています。

アサリ無しノコギリを手に入れるのはなかなかに苦労しますが、一番簡単なのはホームセンターで販売されている『ライフソークラフト145』を使うことです。(ピンクの柄の製品なので、すぐに見つけることができます)

このノコギリは切れ味がとても良いので重宝しますが、刃が短いため大きい加工をするときは逆に苦労します。

私はゼットソーが製造している『α265アサリ無し』ノコギリを愛用していますが、これはホームセンターでは販売されておらず、現在はYahooショッピングと一部のWebサイトでのみ購入可能です。

※↑アサリ無しノコギリはYahooショッピングのみ購入可能です!

(Amazonリンクが表示されますが、Amazonではα265アサリ無しの取り扱いはありません!)

留め切りガイドの作り方

それでは、留め切りガイドの作り方を紹介していきます。

【主な材料】

  • 厚さ30㎜以上の板材 ※大きさについては後述
  • アルミ平角棒 2 x 25 x 500mm程度
  • オニメナット(ツバ無しの【Eタイプ】 M6 長さ25㎜) x 2
  • 六角ボルト(M6 長さ15㎜) x 4
  • ワッシャー(M6 直径20mmのものがおすすめ)
  • マグネットシート(シールタイプ)

【主な道具】

  • ノコギリ
  • 電動ドリル&ドリルビット(木工用&金工用)

ベース板に使用する木材について

今回作成する治具は精度が重要なので、ベース板に使う木材は歪みや反りのない集成材・MDF板がおすすめです。

合板でもよいのですが、材質によっては木端面とマグネットシートとの相性が悪いかもしれません。

また、木端面がノコギリのガイドになるため、ある程度厚みが必要です。少なくとも24㎜以上、できれば30㎜以上の板材がおすすめです。

厚さのある材料が手に入らない場合は、15㎜の板を2枚貼り合わせて30㎜にするといった方法でも問題ありません。

さくや
ちなみに、私は端材コーナーから拾ってきた140円の板を利用したよw
すごい!安上がりだね~
はろ子
さくや
まぁ、良いことばかりではなかったんだけども・・
??
はろ子

必要な木材の大きさは木取りの仕方によって変わってきます。木取りの仕方がとても重要なポイントなので、詳しく説明します。

留め切りガイドの精度と木取りの仕方について

今回作成する留め切りガイドは、木端面にマグネットシートを貼り、それをガイドとしてノコギリを動かすことになります。図で表すと下の図のとおりです。

留め切りガイドの端の垂直・直線がとても大事!

留め切りガイドの端の垂直・直線がとても大事!

上の図で示した赤点線部分にマグネットシートを貼るわけですが、ここが歪んでいるとノコギリの刃の動きも歪んでしまいます。

そのため使用する木材の木端面の垂直・直線が極めて重要なのです。

自分でカットして垂直・直線を出せるならよいのですが、初心者にとってはそれも難しい話です。

そこで、木端面で垂直・直線が出ている材料を探して買ってくるのが一番確実ということになります。

ホームセンターで木材を探すときに、木端面が垂直・直線にカットされているものを探してみてください。もともとカットされている製品であれば垂直・直線が出ているものが多いので、それほど難しくないはずです。

そして、既製品の木端を利用して留め切りガイドを作る場合、ベース板の木取りは下の図のようにする必要があります。

留め切りガイドの材料と木取り

留め切りガイドの材料と木取り

垂直・直線になっている木端面が、留め切りガイドの斜辺になるように切り出すことになります。不要部分の切り落としは精度がいらないので、自分のノコギリでカットしても大丈夫です。

この切り出し方をする場合、もとの木材の大きさは300 x 200㎜程度あれば十分です。大きさは任意なので手に入る材料に合わせて切り出してみてください。

一般的に、治具は大きいほうが精度が高くなります。マグネットシートが大きいほどノコギリをサポートする力が強くなり、刃が安定するからです。

一方でマグネットシートが大きいと、ノコギリを引くときに多くの力が必要になり疲れやすくなります。また大きい治具は持ち運ぶのもセットするのも億劫になりがちです。

治具は『大は小を兼ねない』とはよく言われることなので、使いやすい大きさで作るのが一番です。

なお、上の図のような切り出し方をせず、長方形の材料からワンカットで切り出す方法もあります。

自分で斜めカットするのは難易度が高い

自分で斜めカットするのは難易度が高い

ただしこの場合、一番重要な斜辺部分を自分で加工しなければならないため難易度が格段に高くなります。

鉋、定規(直線の基準)、スコヤを使って垂直・直線を完璧に出すことが必須条件です。自分の道具と腕に自信がある場合のみチャレンジしてみてください。

さくや
まぁ、私はその斜辺カット方式のハードモードで進めたんだけどね・・
なんでわざわざ難しい方法を選んだの?
はろ子
さくや
最初に言ったじゃないか、私は『140円の端材で作った』って
あ~そういえば
はろ子
さくや
端材なんだから断面の垂直なんて出ているわけもない
安上がりに済ませようとすると苦労するってことね
はろ子

せっかくなので、私が作ったときの斜辺のチェックと、鉋で調整したときの写真を乗せておきます。

斜辺の直線をチェック(この写真の状態ではダメ)

斜辺の直線をチェック(この写真の状態ではダメ)

さくや
真ん中で光が洩れているから、斜辺の真ん中がへこんでいることがわかるね
斜辺の直角をチェック(この写真の状態ではダメ)

斜辺の直角をチェック(この写真の状態ではダメ)

はろ子
スコヤをあてても隙間ができてる・・
左がだいぶ低くて、直角になってないってことだ
さくや
自分で垂直・直線を出すなら鉋と定規が必須

自分で垂直・直線を出すなら鉋と定規が必須

さくや
というわけで、鉋で削ってはチェック・・を繰り返して、完全な垂直と直線を出したよ。苦労した。

斜辺が垂直・直線になっている木材が手に入ってしまえば、最難関はクリアしたようなものです。

あとは他の部品を作って組み立てるだけ。ここから先は(一番最後以外は)精度に影響しないので、気楽に進めて大丈夫です。

フェンスの作成

木材に押し当てることになるフェンスは、幅が広く薄い木材か、アルミ板がおすすめです。

フェンスに利用したアルミ板

フェンスに利用したアルミ板

木材はわずかに曲がっていることがあるため、今回はアルミ板(2 x 25 x 1000mm)を使いました。ただしアルミ板は加工が大変なので、無理せずに木材を使っても大丈夫です。

このアルミ板を長さ200㎜程度で切断し、一方の端を45度で切り落とします。

フェンス板の長さについて

フェンス板の長さはベース板の大きさに合わせても良いし、あるいはフェンス板の大きさに合わせてベース材を切り出してもOKです。

ここでの墨付けは留めスコヤで行い、加工は金鋸で行いました。ここでの45度加工は精度に全く関係ないので、多少ズレても問題ありません。

アルミ板を45度で墨付け(止め型スコヤを使用)

アルミ板に45度で墨付け

アルミ板を金鋸で切断する

アルミ板を金鋸で切断する

ちなみにここで使っている金鋸はバーコというメーカーのものです。バーコのソーフレームに、ホームセンターの金鋸替刃(SK11)をセットして使っています。

この金鋸は剛性、安定性、刃のテンションが抜群で扱いやすく、アルミ板はもちろん寸切りボルトなども簡単に切ることができるのでお勧めです。金鋸は不安定で使いにくい・・と感じている方はぜひ試してみてください。

フェンスを切り出したら、(ちょっと写真が見にくいですが)下の写真のようにフェンスの2か所に目印の線を引きます。

木材とアルミ板

木材とアルミ板

上の写真ではアルミフェンスの右から20㎜と130㎜の位置に縦線が引いてあります。

この線の位置がボルトの位置になるのですが、左側のボルトが斜辺に近すぎると不便な場合があります。そのため斜辺側にはあまり近づけないほうが無難です。斜辺からは50㎜程度離すようにしてください。

縦線を引いたら、その線の中央と、中央から上下それぞれ3mm程度のところに印をつけておきます。

同様に裏面用のフェンスをもう1枚、あわせて2枚のフェンス板を用意します。

裏面のフェンス板について

裏面用のフェンス板は、ボルト位置の墨付けは不要です。あとで裏表一括で加工することと、裏表で誤差が出た時には現物優先となる(穴の位置を優先し、墨線が無意味になる)ためです。

フェンス板とベース板をまとめて下穴加工

2枚のフェンス板を用意したら、ベース板の裏表両側に、両面テープでフェンス板を貼り付けます。

裏表両面に、フェンス板を両面テープで貼り付ける

裏表両面に、フェンス板を両面テープで貼り付ける

この両面テープは仮止めで、あとですぐにはがすので、100均で販売されている『はがせるタイプ』の両面テープを使うのがおすすめです。

普通の(はがせないタイプの)両面テープを使ってしまうと、はがすときに非常に苦労します。

さくや
個人的にはSeriaの両面テープがおすすめ。テープがちぎれにくくてはがしやすい

フェンスを貼り付けるとき、上の写真のように留めスコヤをつかってベース板斜辺とフェンス上辺が45度になるようにしてください。

そして裏面のフェンス板も、表面のフェンス板と同じ位置に来るように貼り付けておきます。

貼り合わせたら、電動ドリルで下穴をあけます。ドリルビットは2㎜程度の太さのものを使い、フェンス板に記してある3つの印のうちの中央の印の位置に下穴をあけます。裏面のフェンス板を含めて3枚まとめて穴をあけるので、貫通穴になります。

3枚まとめて細めの下穴をあける

3枚まとめて細めの下穴をあける

わ、、なんか見たことない道具が出てきた!
はろ子
さくや
これこそ最近作った秘密兵器・・!!

でも今回は詳しい説明は省略するね。またいつか記事にするよ

こういう道具を使わなきゃいけないの?
はろ子
さくや
そんなことはないよ。正確に垂直な穴あけが理想だけど、多少傾いてもなんとかなるから。

フリーハンドのドリルでも大丈夫だけど、その場合はしっかり材料をクランプしてね

下穴を貫通させたら、ベース板からフェンスをはがします。木材のフェンスの場合は、折れたり曲がったりしないように注意してください。

ベース板とフェンス板に下穴をあけた状態

ベース板とフェンス板に下穴をあけた状態

フェンスは縦長の穴をあける

フェンスをはがしたら、今度はフェンスだけに追加の穴をあけます。

さきほど墨付けした3つの印のうち、上下に離れた二つの印の位置に太さ8㎜の穴をあけます。上下の穴は中央でつながる形になります。上下の穴が近すぎて加工しにくい場合は、もうすこし離れた位置に穴をあけても構いません。

フェンス板に上下二つの穴をあける

フェンス板に上下二つの穴をあける

警告

このとき、フェンス材はしっかりクランプして固定してから加工してください。固定が甘いと穴あけのときに材料が回ったり吹っ飛んだりして危険です。

上下に穴をあけたら中央のくびれ部分をヤスリで削って長穴にしておきます。バリがあればあわせてとっておきます。

ヤスリで削ってフェンス板を仕上げる

ヤスリで削ってフェンス板を仕上げる

さくや
お好みで、サンドペーパーで磨くときれいになるよ

フェンス板の穴の位置について

フェンスの穴あけ加工はどうしても誤差が出やすい作業です。右と左で穴の位置が違ったり、裏面のフェンスと表面のフェンスで位置が違ったりすることが多いのですが、特に問題にはならないので気にしなくて大丈夫です。

最終的に六角ボルトがうまく挿し込めないときは、フェンスの穴をヤスリで広げればよいだけです。

ベース板にオニメナットを埋め込む

ベース板のほうは、先ほど開けた下穴の位置にオニメナット用の下穴をあけます。

今回使用するM6オニメナット(Eタイプ)の場合、適正下穴は8.7~9.0mmです。

M6オニメナットEタイプ(長さ25mm

M6オニメナットEタイプ(長さ25mm

でも私は9mmの木工用ドリルビットを持っていないので・・いつも8mm木工ドリルビットの下穴で済ませています。

さくや
木材が柔らかいから、8mmの穴でも入ってしまうんだ
8mmドリルビットで、下穴の位置に穴をあける

8mmドリルビットで、下穴の位置に穴をあける

下穴をあけたら、オニメナットを埋め込みます。30㎜の厚さの木材に25㎜を埋め込むので、ちょうど真ん中ぐらいに埋め込まれるようにします

ベース板にオニメナットを埋め込む

ベース板にオニメナットを埋め込む

ベース板にマグネットシートを貼り付ける

オニメナットをねじ込んだら、ベース板の斜辺部分にマグネットシートを貼ります。マグネットシートは100均で売っているもので問題ありません。

マグネットシートは少し大きめに切ったものを貼り付けて、はみ出した部分をカッターで切り落とすのが簡単です。

ベース板の斜辺にマグネットシート(シールタイプ)を貼り付ける

ベース板の斜辺にマグネットシート(シールタイプ)を貼り付ける

はみ出したマグネットシートはカッターで切り取る

はみ出したマグネットシートはカッターで切り取る

なお、この作業はフェンス取り付けの前に行うことが重要です。マグネットシートを貼った後の、マグネットシート面がこの治具の基準面になるからです。

フェンスを取り付ける

ここまで来たら、あとは仕上げです。

フェンスを取り付けるボルトとワッシャーを用意します。

フェンス板取付に使用するボルトとワッシャー

フェンス板取付に使用するボルトとワッシャー

六角ボルトは長さが重要です。

厚さ30mmのベース板の両面から差し込むため、長さが15㎜より長いと板の中央でぶつかってしまいます。必ず板厚の半分以下の長さのボルトを使います。

また、ワッシャーは少し大きめのほうが使いやすいです。

ワッシャーが小さいと、フェンス板にあけた穴に落ちてしまうことがあるからです。今回はフェンス板の幅が25㎜なので、直径20㎜のワッシャーを使いました。

それでは、フェンス板をベース板に取り付けていきます。

以前両面テープでフェンスを貼り付けた時と同様に、留めスコヤをあてがってフェンス板の位置を決めて、ボルトとワッシャーでしっかりと締めていきます。

ボルトとワッシャーでフェンス板を取り付ける

ボルトとワッシャーでフェンス板を取り付ける

裏面も同様に、フェンス板を取り付けます。ボルトがうまくはまらないときは、裏面と表面のフェンスが逆の場合があります。入れ替えて試してみてください。

裏面も同様にフェンス板を取り付ける

裏面も同様にフェンス板を取り付ける

フェンス取付の際は、マグネットシート面とフェンス上辺が正確に45度になるように、留めスコヤにピッタリ合わせた状態で固定してください。

フェンスを取り付けるときの工夫

念には念を入れて作業をしたい場合は、留めスコヤを両面テープでベース板に貼り付けてしまうのも手です。ベース板と留めスコヤをしっかりと固定できるので、落ち着いてフェンスの位置決めとボルト締めに集中することができます。

留め切りガイドの完成!&角度調整方法

これで留め切りガイドの作り方としては終了です!お疲れさまでした。

これがあれば簡単に留め切りができるようになるので、ぜひこの治具を作って留め切りにチャレンジしてみてください。高嶺の花と思っていた留め切りと留め継ぎが、自分にもできるだという感動を味わうことができると思います。

ノコギリ用・角度調整式留め切りガイド

ノコギリ用・角度調整式留め切りガイド

ところで、実際に留め切りをしたり、額縁を作ったりすると、わずかな誤差が出てくることが多いです。目視ではわからないレベルであっても、実際に額縁を作ってみると誤差として見えてくるものです。

これはもう仕方のないことで、誤差がない治具を作ろうとするよりも、誤差がある前提で治具を作って後で微調整したほうが建設的だと思います。そのための角度調整式でしたよね。

というわけで、実際に使ってみて誤差を感じるときはフェンス板の角度を調整することになります。

留め切りに誤差が出るときは、フェンスの角度を微調整する

留め切りに誤差が出るときは、フェンスの角度を微調整する

角度を調整するときは、フェンスのボルトを少し緩めて、わずかにフェンスを動かしたら再度ボルトを締めます。

このとき、ボルトを緩めすぎないことが重要です。ユルユルに緩めてしまうと大幅に動いてしまって微調整になりません。簡単には動かない程度にボルトを緩め、慎重に、わずかに傾きを変えるようにします。

角度を調整したら、再度試し切りしてテストをします。もはや目視ではわからないレベルの調整になってくるので、最終的には材料4本を留め切りしてフレームを作ってみて確認することになります。

辛抱強く調整すれば、かならず完璧な角度の留め切りガイドを作ることができます。どこまで追い込むかはこだわり次第です!ぜひ頑張ってみてください。

留め切りガイドと、試し切りで作ったフレーム

留め切りガイドと、試し切りで作ったフレーム

さらに上を目指すなら

この治具でも満足な留め切り精度が出ないときは‥いよいよ、鉋を使った微調整が必要になってきます。

ノコギリでは削れないけど、あともうちょっとだけ、0.1mmくらい削ることができれば・・と感じるとき。

そんなときは、もはや鉋を使うしかありません。鉋を使ったことがないなら、きっと今が鉋を使い始めるべき時です。

鉋を使ったことがない初心者のための記事も用意していますので、あわせて読んでみてください。

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それでは次に、鉋用の留め切り治具について紹介していきます。

鉋用治具 ~角度調整式・留め削り台

ノコギリで留め切りはできるものの、精度にはどうしても限界があります。0.1㎜オーダーまではノコギリで攻められたとしても、そこから先はやはり鉋の領分です。

鉋を使うとなれば最初に紹介した『留め削り台』を使うのがセオリーですが、あれは角度が調整できないのが問題でした。

それではどうすればいいのか?

・・そんなことを考え続けた末に、たどり着いたのがこちらの角度調整式の鉋用留め削り台です。

角度調整式木口削り台

さくや式留め削り台

この留め削り台は、鉋(和鉋 or 西洋鉋)と組み合わせて使うことで威力を発揮します。

鉋用留め削り台の設計図

鉋用留め削り台の設計図はこちらです。とはいっても、各部のサイズは自由です。手に入る材料の都合、実際に加工したい材料の大きさ、作業スペースなどに合わせて寸法を変えても問題ありません。

鉋用留め削り台の設計図

鉋用留め削り台の設計図

角度調整の仕組み

角度調整用のボルト

角度調整用のボルト

角度を決めるためのフェンスは、直角のL字金具に全ネジで固定されています。

その全ネジに固定しているナット二つを回すことで全ネジが前後に動き、フェンスの角度を調整できるというわけです。

ナットを回して角度を調整する

ナットを回して角度を調整する

それでは、鉋用留め削り台の作り方を見ていきます。

鉋用留め削り台の作り方

材料

・MDF板(15mm厚、5mm厚)

・角材(材料は何でもよい)

・全ネジボルト、六角ナット、オニメナット、ネジ、ワッシャー、L字型の金具など(ネジの太さはM6などで統一する)

材料は目安です。ベース板は誤差が無いものが良いのでMDFをお勧めしますが、そのほかは手に入りやすいもので構いません。

ネジの太さが異なるとなにかと苦労するので、M6などで統一します。重要なのはL字型の金具で、ホームセンターによって取り扱いが異なるので、手に入るものに合わせてネジやボルトを揃えてください。

ベース板の準備

まずはベース板を用意します。15mm厚の板と5mm厚の板の二つを貼り合わせ、下のような台を作ります。

台の設計

台の設計

手前にある段差は鉋を横向きで滑らせる部分になります。

段差の厚みは手持ちの鉋に合わせる必要があるので注意してください。この厚みは、鉋の側面から鉋刃の端までの距離よりも大きい必要があります。西洋鉋(ブロックプレーン)であれば5mmで十分ですが、和鉋の場合は10~15mm程度必要になります。

また、段差の部分はしっかり直線が出ている必要があります。100均で買ったMDF板の端を、そのまま利用するのが一番簡単です。

なお、上の図ではベース板に6か所の穴が開いていますが、この時点ではどこに穴を開ければいいのかがわからないので無視して構いません。

ベース板の準備ができたら、次はフェンスとなる角材の加工をします。

フェンス材の加工

フェンスとなる角材(2本)の両端は45度で切断しておきます。ここの角度は正確でなくても大丈夫です。留め定規で墨付けをし、ノコギリでおおざっぱに切り落としましょう。

その後、フェンスの中央付近にボルト挿し込み用のオニメナットを埋め込みます。埋め込み位置はL字金具の形によって変える必要があるので、手に入った材料で慎重に位置合わせをしてください。

フェンスの中心線上に下穴をあけ、オニメナットを埋め込みます。

フェンスの作り方

フェンスの作り方

オニメナットに差し込む全ネジは、長い全ネジを買ってきて加工します。金属加工は木工と比べると骨が折れますが、金属用のノコギリがあればそれほど難しくはありません。

全ネジが用意できたら、取り付け用のワッシャー、バネ座金、ナットを用意します。フェンス2本分になるので、ワッシャーx2、バネ座金x2、ナットx6が必要です。

さくや
たくさんはいらないからホームセンターで必要量だけ買ってくれば大丈夫。種類もこだわらないから、好みで選んでOK

なお、バネ座金は無くても大丈夫です。ばね座金があれば緩みにくくなるというだけなので、お好みで使ってください。

用意した金具をフェンスに取り付けていきます。フェンスに全ネジをねじ込み、ワッシャー、バネ座金、ナットの順で全ネジに通し、レンチで締めます。※M6用六角ナットなら、レンチは10mm

レンチで締める

レンチで締める

フェンスの金具取付完了

フェンスの金具取付完了

ベース板にL字金具取付用の貫通穴をあける

フェンスに金具を取り付けたら、ベース板にフェンス2本を置いてL字金具の位置を確認します。今回はこのような金具を使いました。

直角金具

直角金具

金具はホームセンターによって取り扱いが異なるため、手に入りやすいものを使って大丈夫です。金具によって穴をあける位置も変わりますのでうまく調整してください。

L字金具の位置が決まったら、ベース板に固定するためのボルトを通す位置に印をつけて、貫通穴を開けます。

今回はボルトをナットで固定する方式にしたため、裏面に座繰り穴を空けました。面倒な場合はベース板にオニメナットを埋め込んでもOKです。

裏面の座繰り穴

裏面の座繰り穴

さくや
ちなみに座繰り穴と貫通穴をあける場合は、座繰り穴をあけてから貫通穴をあけると作業しやすいよ

フェンスとL字金具の取り付け

ベース板に穴を開けたら、フェンスとL字金具を取り付けていきます。

まずはベース板にL字金具を取り付けます。ベース板裏面の座繰り穴にナットを入れておき、表面からワッシャー、バネ座金、六角ボルトを取り付けて締め付けます。

次にフェンスを取り付けます。ベースの、二本のフェンスが合わさる部分(下写真の上部)の裏面から長めの六角ボルトを差し込み、表面まで貫通させます。

フェンスの取り付け

フェンスの取り付け

なお、台の裏面の座繰り穴には六角ボルトの頭が納まっています。六角ボルトの長さは台やガイドの厚みに合わせて調整してください。

六角ボルトの頭は、座繰り穴に埋まるように

六角ボルトの頭は、座繰り穴に埋まるように

フェンスの先端にも貫通穴をあけ、先程貫通させたボルトに差し込み、上からワッシャー、ナットを取り付けて軽く締めます。フェンスの合わる先端部分は、ベース板の段差の上に5mm程度はみ出すように取り付けてください。このはみ出た部分はあとで削り取ります。

フェンスを取り付けたら、ベース板の段差とフェンスが45度になるように設定し、各ナットを締め付けて固定します。ただしこの角度は後で調整可能なので、あまりこだわる必要はありません。

留め定規でフェンスを45度に設定

留め定規でフェンスを45度に設定

ベース板の裏面にフックを取り付ける

ベースの裏面両端には、この留め削り台を作業台ひっかけるためのフックを取り付けます。ある程度の厚さがあれば材料は何でもよいので、あまっている端材などを利用してください。

裏面にストッパー取り付け

裏面の両端(左右)にストッパー取り付け

フックを両端に取り付けているのは、この留め削り台の向きを反転させても使えるようにするためです。和鉋・西洋鉋・右手・左手で使うことがあるので両方に付けておくと便利です。

フェンスの先端を鉋で削る

鉋を使って、フェンスの合わさった先端部分を削ります。最初は先端を少しずつ削っていきますが、最終的には台の段差に合わせて鉋を滑らせるようにし、鉋がひっかからなくなるまで削るようにします。

ガイドの先端を削り取る

ガイドの先端を削り取る

さくや
先端はとても割れやすいので、鉋で削るときは気を付けてね

この留め削り台は和鉋と西洋鉋のどちらでも使用できますが、使い方が少し異なります。

和鉋の場合は引き削りになるので、鉋を奥から手前に引く形で使います。

西洋鉋の場合は押し削りなので、鉋を手前から奥に押す形で使うことになります。

いずれの場合でも、台の裏面にあるフックを作業台にひっかけることで留め削り台が動かないように固定できます。

作業台にフックをひっかけて使用

作業台にフックをひっかけて使用

最後に、フックの側面に細長く切った紙ヤスリを貼り付けておきます。材料を押し当てるときのすべり止めになり、作業がしやすくなります。

留め削り台の完成!

留め削り台の完成!

これで作成完了です。言葉で説明すると難しいのですが、書かれている通りの材料や作り方で進める必要は無いので、手に入りやすい材料や金具を使って自由にアレンジして作ってみてください。

鉋用留め削り台の使い方

木材をフェンスに押し当てて置き、鉋を台の段差に合わせて滑らせて、木材の木口をすこしずつ削るようにします。

材料の削り方

材料の削り方

最初はサクッ、サクッと削れますが、繰り返すうちに手ごたえが無くなります。手ごたえが無くなったら材料の仕上がりを確認し、さらに削る場合は先端がすこし突き出るように置き直して削ります。

このとき材料の木口面を霧吹きで湿らせておくときれいに削ることができます。いちどにたくさん削ろうとすると断面が荒れるため、仕上げの際にはできる限り薄く削るようにしてください。

さくや
鉋の切れ味はできる限り良くしておいて、力を抜いて鉋を滑らせるのがコツ。力を入れてリキむと、鉋が傾いたりして正確な断面が作れないから

反対向きの留め削りをする場合は、反対側のガイドを使います。

反対側も使用可能

反対側も使用可能

はろ子
上の写真って、左手で削ってる?
そのとおり。利き手じゃない方で鉋を使うのは難しいけど、慣れれば大丈夫。留め削り台の向きを変えるのではなく、材料を反転させて同じフェンスを使いまわす方法もあるよ
さくや

フェンスの角度を微調整したいときは、L字金具を挟み込んでいる二つのナットを回します。

はろ子
どっちに回せばいいの?
それは・・言葉で説明するのが難しいから、実際に試して覚えてほしい
さくや
はろ子
うわ、無責任~
ナットを回すことでネジを前後に動かすというのが普段あまりしない操作なので、最初はどっち向きに動くのかがわかりにくいんだよ
さくや

正確な45度を作りたい場合

なお、二本のフェンスを両方使って額縁を作るとき、それぞれの角度が厳密に45度である必要はありません。片方が44度、もう片方が46度でも、合わせれば直角になり問題なく額縁を作ることができるためです。

一方で、一本のガイドのみで額縁を作れるように角度調整していくことで『正確な45度』を作ることもできます。片方のガイドのみで額縁を作ることができたのであれば、その角度は正確な45度になっているということができるからです。

留め削り台を使うと、精度の高い留め切りができる

この留め削り台を使うと、木材をこのように削ることができます。使っている材料はホームセンターで買ってきたパイン材です。

45度で切った木材

4本のパイン材を、正確に45度でカット

木口の木目がはっきり見えるくらい、きれいに切断されているのがわかるかと思います。この美しさはノコギリでは実現できません。

留め定規に合わせて角度を確認してみました。

正確な45度になっています

留め定規に合わせて、45度を確認

わずかに見える定規の目盛りがすべて同じ大きさなので、目視で確認できるレベルでは完全な45度になっているのがわかります。

そして、この木材を組み合わせて作った直角がこちら。

平留め継ぎ

留め継ぎしたときに直角になることを確認

切断面が隙間なく密着しているだけでなく、角がしっかりと直角になっています。この方法で額縁を作成したのがこちらです。

平留め継ぎの額縁

平留め継ぎで作成した額縁(試作品)

これで、正確な45度切りが実現できるようになりました!

鉋を使えば正確に加工できるのは良いのですが、同じようにノコギリでも45度に切れたほうが便利です。そのための治具も、この削り台を使えば作ることができます。

ここまでくれば、もうノコギリでも鉋でも安心して留め切りができるようになりますね!

留め切りができると、DIYでも作れるものが一気に増えていきます。ぜひ様々な木工にチャレンジしてみてください!

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さくや

DIYと木工と刃物研ぎとキャンプが趣味のシステムエンジニア。賃貸住宅のリビングでもできる『静かなDIY』をテーマにブログを運営しています。

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