こんにちは、このはです。
DIYをしていると、木材の端材がたまりませんか?はい、我が家もいろんなサイズの木材が部屋に並んでいます。
積み上げておくと場所をとってしまうので、木材を立てて収納できる端材収納ボックスを自作することにしました。
今回は組み木の練習をしたいので『追い入れ継ぎ』を使って作成します。
端材なので失敗しても怖くない!組み木の練習にぴったりです!
作品情報
【難易度】 (初級~中級者向け)
【予算】0円 ※端材だけで作ったので
【製作期間】約1日
【主な材料】
- 端材
- キャスター
【主な道具】
- 玄翁(金づち)
- 作業台&クランプ
- 鑿(のみ)
- ノコギリや電動ドリル
こんな方におすすめ
- 端材を整理整頓したい
- 追い入れ継ぎの練習をしたい
- 端材を消費したい
設計

作りたいものを考える
まず、手書きで端材置き場のイメージを書いてみました。
柱の部分は2x4材を使い、横の手すりの部分は1X4を使います。底板には12mm合板を使います。


12mm合板を、柱になる2x4を10mm切り欠いてはめ込み底にします。
柱となる2x4材の高さは680mmにしました。柱同士は1x4材で追い入れ継ぎをしてつなぎます。
言葉にすると分かりにくいので、caDIY3Dで設計図を作りなおしました。
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caDIYでの完成予想図

caDIYでの完成予想図①
茶色の部分は完成後に追加したところです。
端材置き場完成後に実際に使ってみると、端材が滑って前に飛び出すことがあったので、滑り出し防止に底の部分と下側に角材を打ち付けました。
さらに!それでも横に倒れることがたびたび起こったので、今では横の部分にもフェンスになるように木材を追加してます。

端材置き場は移動できるようにしたいので、底にはキャスターを付けました。
柱の2x4材を引きずらないように、キャスターは地面からの高さが12mm合板を差し込む高さより高くなっています。
設計図ができたので、木材の準備をしましょう。
木材の準備
サンディング

使用した材料
材料になる12mm合板、2x4と1x4材を用意します。
端材置き場といえども、とげが刺さるとケガをしてしまうので、サンドペーパーをかけて木材のバリをとってしまいましょう。
毎度おなじみリョービの電動サンダーにアミ目両面やすり#80を付けて使っています。

サンダがけ
墨付け

切り欠く部分に線を引く
木材を滑らかにしたら、切り欠きする部分に目印として鉛筆で線を引きます。
その前に、木材が設計図のどの部分にあたるのか番号を振っておくとミス防止になります。
はめ込む木材を直接当てて線を引く『現物合わせ』をしながら、欠き取ってしまう部分は斜線で分かりやすくしておきましょう。

現物合わせとは?
ここでは欠き取る深さは書きません。書くのは欠き取る場所だけです。
欠き取る部分にノコギリを入れると、切り取りたい深さまでしかノコギリの刃が入らないようになるノコギリストッパーを使うからです。
ノコギリストッパーはこの先で紹介します。
切り出し

直角治具
ノコギリで必要なサイズに切っていきます。
木材を直角に切り出すときは『直角治具』を当てながらノコギリを動かします。 2x4材をノコギリで切ったときに曲がってしまったという経験はありませんか?初心者でも簡単に、正確に直角に切る方法があります。この記事では直角に切るための治具(ノコギリガイド)についてご紹介します。 続きを見る
ノコギリで木材を直角に切る方法 ~高精度な直角ガイドの作り方


材料を必要な長さにそろえたら、いよいよ木材の加工です。
加工~追い入れ継ぎ~
ノコギリストッパーの準備

木材に溝を掘る方法
木材をはめ込むための溝を掘っていきます。ノコギリと鑿で溝を掘ることができるので、今回はこの方法でやってみましょう!
まずはノコギリで一定の深さの切り込みを入れるための準備です。アイスの棒を利用したノコギリストッパーを使います。
用意するものはアイスの棒と100均の両面テープ、ストッパー付き直尺です。

ノコギリストッパーの準備
掘りたい溝の深さをストッパー付き直尺で測って、両面テープでアイスの棒を付けるだけです。

アイスの棒を貼りました
この状態のノコギリで木材を切ると、一定の深さでアイスの棒が引っ掛かってそれ以上切れなくなります。


アイスの棒がストッパーになる
ノコギリと木材が水平になるよぅに木材を切っていきます。
切れない深さに到着すると、そこでノコギリの音と滑り方が変わるので目安にしてください。
切り込みを入れる

欠き取る部分に切り込みを入れる
ストッパーを付けたノコギリで欠き取る部分に切り込みを入れていきます。具体的には、鉛筆の線より×印側に切り込みを入れます。
線の上にノコギリを置いて切り出すと、ノコギリの刃の厚さ分はみ出して欠き取ることになってしまいます。
今回は精密な木工ではないので欠き取る幅が大きくなっても何とかなりますが、意識しておくといいです。

幅広く欠き取る部分は、鑿の刃の幅に合わせて細かく切り込みを入れます。

切り込みを入れる
ノコギリストッパーを使うと自動的に同じ深さの切り込みになるので、作業がはかどりますね。
切り込みを入れたら、次は鑿を使って欠き取っていきます。
鑿で欠き取る

鑿で欠き取る方法
木材をクランプして鑿で欠き取っていきます。
この時、欠き取った木片が勢いよく飛ぶことがあるので、対面に木材を置いておくと掃除しやすいし安全です。
鑿での欠き取り方は、一気に欠き取るのではなく、木材の半分を欠き取ったらひっくり返して反対側から欠き取るときれいな溝が掘れます。

このぐらい掘ったら反対から掘る
溝が掘れたら、木材がはまるのかチェックします。
下の写真のこの溝は1x4をはめ込む部分なので、1x4の端材を使って確かめました。

きついけど木材がはまりました!
あまりに溝が狭い場合は、鑿で調整しましょう。
キャスターを付ける

小ねじでキャスターを付ける
底板の12mm合板にキャスターを付けます。
今回使ったキャスターは、一つにつき耐荷重12kgです。これを4個組み木の邪魔にならないところにつけました。
キャスターは取り付け高さ42mmなので、合板を差し込む位置30mmより背が高いため周りの4つの2x4は地面につかないようになってます。
組み立て
仮組み

試しに組み立ててみる
これでパーツがそろったので、ちゃんと組み立てできるのか試してみましょう。


木材が明らかにはまらない場合は、やすりや鑿で微調整します。
組み立て

木殺ししながらはめ込む
はめ込む方の木材を玄翁で叩いて圧縮してからはめ込みます。『木殺し』という作業です。
叩いてから木材をはめ込むと、後に木材が元の大きさに戻って木材がしっかり固定されます。

木口にボンドを付けるとよりしっかり固定されますが、分解するとき面倒なので今回はビスだけで固定しました。

ビスで固定
全てのパーツを同じように組み立てたら完成です。

端材収納ボックスの完成


追記①

木材のすべり止め
問題なく使えていたのですが、立てかけた木材が傾けた方に滑り出してくる問題が起こりました。
そこで急遽、端材を使って滑り止めを底板につけました。
手前に小さい端材を入れたときに倒れてくるので、もう一本木材を打ち付けました。


木材が滑ってこない
追記②

木材をさらに追加
さらに問題が発生しました。
長さのある端材を立てかけておくと、横にも前にも倒れてきて危険なことが分かりました。
そこで、横と縦に角材を一本渡したところ、長い木材を置いても安定して収納できました。
今回の端材収納ボックスは木材の欠き取りと鑿の使い方、組み木するときの設計図の作り方の練習になります。
端材を使ったDIYなので、失敗を恐れず挑戦できるのもいい所です。

『組み木』というちょっとワンランク上のDIY、完成した後は自分のレベルが上がったような気になれます!
端材がたまってきたら、練習を兼ねて組み木のぜひ挑戦してください!