この記事では、DIYSHOW2024にて出展したワークショップ『ノコギリ用直角ガイド&桧のコースター作り』の内容について詳しく説明します。
当日は会場にて私(さくや)が詳しくご説明しましたが、この記事を読めばご自宅でも同じようにワークショップを楽しむことが出来ると思います。
またワークショップでは省略した詳しい解説も記載していますので、体験した方も時間のある時にぜひ読んでみてください。
ノコギリ用直角ガイドの作り方
マグネットシートの接着
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1マグネットシートの裏の白い紙を剥がす
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2マグネットシートをベース板の側面に貼る
フェンス板の接着
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1フェンス板の裏の白い紙を剥がす
ここからは右利きと左利きで手順が変わるから注意してね
右利きの場合
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2右から3cmの位置にスコヤをセットする
ベース板のマグネット面を手前にして、スコヤ(止型スコヤ)の底辺をマグネット面にぴったり付けた状態で、右から3cmの位置にセットします。
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3スコヤの右側にフェンス板を貼り付ける
スコヤが動かさないようにしっかりと押さえながら、スコヤの右側にぴったり合うようにフェンス板を貼り付けます。
左利きの場合
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2'左から3cmの位置にスコヤをセットする
手順は右利きの場合と似ていますが、スコヤの向きとフェンス板を貼る位置が左右逆になります。ベース板のマグネット面を手前にして、スコヤ(止型スコヤ)の底辺をマグネット面にぴったり付けた状態で、左から3cmの位置にセットします。
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3'スコヤの左側にフェンス板を貼り付ける
ノコギリ用直角ガイドの使い方
ノコギリ用直角ガイドの設置
ノコギリ用直角ガイドは、通常はテーブルや作業台の隅に設置して使用します。下の写真は右利きの場合の設置例で、テーブルの右手前隅に取り付けるのが基本です。左利きの場合は左手前隅が良いと思います。
フェンス板は見えていませんが、手前側の裏面にあります。このとき次ののポイントに気を付けてください。
《ポイント①》マグネットシートの延長線上に何もないようにする
マグネットシートの延長線上にクランプや机があると、ノコギリがぶつかります。
ノコギリ用直角ガイドをクランプする際に向きを調整して、マグネットシートの延長線上に何もないようにします。
《ポイント②》裏面にあるフェンス板と机との間隔は4cm以上
まず、フェンス板が裏面にあるのが正しいポジションです。フェンス板が上から見えていたら裏表逆なので裏返してください。
そして裏面にあるフェンス板と机との間に4cm以上の間隔があるようにします。この隙間に材料をセットして、ノコギリでカットすることになります。
材料のセット
ノコギリ用直角ガイドを設置したら、次は材料のセットです。
材料は、ノコギリ用直角ガイドの裏側にクランプで固定します。
上の写真では見えない部分ですが、裏面手前にあるフェンス板に材料をピッタリ合わせるのがポイントです。そうすることで、材料がマグネットシートと直角に交差することになります。
材料のカット
ノコギリ用直角ガイドを使って材料を切るときは、マグネットシートにノコギリの刃をペタッと貼り付けて、ノコギリの刃がマグネットシートから離れないよう気を付けながら前後に動かします。
このとき腕はできる限り力を抜いて、マグネットシートにすべてを任せるつもりでノコギリを動かしてください。ノコギリの刃の手前側がどうしても左右にブレやすいので注意します。
ノコギリの切れ味はとても良いので、特に力を入れなくてもすぐに切り落とすことができます。
今回のDIYSHOW2024では、ゼットソーの『ライフソークラフト145』というノコギリを使っているよ
愛称は『ピンクのノコギリ』だね!
抜群に切れ味がよくて、そしてアサリが無いというのがマグネット式ノコギリガイドと相性がいいんだ
材料を切り落とすことが出来たら、先端が直角に切れているかどうかをスコヤなどで確認してみてください。
直角に切れていればOKです。もし直角に切れていない場合は次のポイントを見直してからリトライしてみてください。
- ノコギリ用直角ガイドのフェンス材はマグネットシートに対して直角に貼り付けられているか
- フェンス材がそもそも直角に貼り付けられていない場合は、いったん剥がしてから両面テープか接着剤で接着しなおす
- ノコギリ用直角ガイドに材料をセットしたとき、材料はマグネットシートに対して直角に固定されているか
- 材料が直角に固定されていない場合は、材料がフェンス材にピッタリ合っていないか、力を入れすぎてフェンスが横滑りしてしまっている
- フェンス材と材料は正しくセットされているのに、ノコギリでカットしたときに誤差が出ている
- ノコギリによるカットで誤差が出る場合は、ノコギリを引くときに余計な力が入ってしまっているので、腕の力を抜いて、ノコギリの刃をマグネットシートから離さないことに集中してノコギリを動かす
桧のコースターの作り方
それでは、桧のコースターの作り方について詳しく説明します。ここで紹介する作り方は一例なので、サイズを変えたり、デザインを変えたりしても構いません。
材料と切り出し寸法
今回のワークショップでは、桧の材料(9mm x 30mm x 450mm)から以下の部品を切り出して、接着剤で接着してコースターにします。
- 長さ30mmの部品 x1
- 長さ65mmの部品 x4
切り間違えて、材料が足りなくならないかな・・
大丈夫!材料は余裕をもって用意しているから、安心していいよ
部品の切り出し
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1材料の端を5㎜程度切り落とす(砂切り)
まず最初に、木材の端を5㎜程度切り落とします。
木材の端は雑に切られていることが多く、砂を噛んでいたりすることもあるので、一度自分で切り落として整える必要があります。この作業を『砂切り』と呼びます。
今回の材料は両端に『×』マークを付けておいたから、そこはそのまま使わないようにね
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2材料の端から30㎜の位置に鉛筆で印をつける
材料の端から30㎜の位置に、鉛筆で印をつけます。上の写真では上下に印をつけていますが、片方だけでも十分です。線を引く必要はありません。
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3ノコギリ用直角ガイドに材料をセットする
印をつけた材料をノコギリ用直角ガイドにセットし、右側に木材が30mm出るように調整して固定します。真上から見た時に、マグネットシートの右側に鉛筆の印が見えていればOKです。
ここでのサイズは厳密である必要はなく、多少ズレても問題ありません。
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4ノコギリで直角にカットする
材料をセットできたら、そのままノコギリでカットすれば30mmの部品を切り出すことが出来ます。
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5材料の端から65mmの位置に鉛筆で印をつける
今度は65mmの部品を切り出しますので、端から65mmの位置に印をつけます。
そして材料をノコギリ用直角ガイドにセットするのですが、今回は全く同じ長さの部品を4本切り出したいので、『同寸切り』というテクニックを使います。
同じ長さに切るのなら、65mmの印を4回付ければいいんじゃない?
その方法で「およそ65mm」はカットできるけどね、どうしても誤差が出るので全く同じにはならない。やっぱり『同寸切り』テクニックが必須なんだ
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6材料の先端65mmがノコギリ用直角ガイドの下に隠れるようにセットする
まず、材料を前回と逆向きにノコギリ用直角ガイドにセットします。
つまり、印をつけた65mm部分がノコギリ用直角ガイドの裏面に隠れるように、切り落とす長い部分が右に出るようにして、ノコギリ用直角ガイドに固定します。
理由については後で説明するから、まずは下の写真の通りにやってみて
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7長さストッパーを設置する
材料をセットできたら、次に『長さストッパー』という道具を取り付けます。
ながさすとっぱー??
詳しく説明するよ。下の写真の道具が『長さストッパー』。今回は私のほうで用意しておいた
長さストッパーとは、上の写真のような形の道具です。二枚の細板を貼り合わせて段差ができているところがポイントです。
長さストッパーは、何度も繰り返しカットする際に一定の長さを決めることが出来ます。
その設置位置は下の写真の通り、ノコギリ用直角ガイドの左側(右利きの場合)です。長さストッパーの丸い先端部分が材料の端に当たる位置でクランプします。
このとき、長さストッパー自体をノコギリ用直角ガイドのフェンスに合わせる必要はないよ。先端の丸い部分が材料に当たっていればOK
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8同じ長さで4つの部品を切り出す
この状態で材料を切り、まず一つ目の65mmの部品を切り出します。
一つ目を切ったら、長さストッパーの設定はそのままで材料を再度ノコギリ用直角ガイドにセットし、同じようにカットします。この手順で全く同じ長さの部品を切り出すことが出来るので、全部で4つの部品を切り出します。
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9ノコギリで切った部分のバリを処理する
ノコギリで切った後、断面にバリや毛羽立ちがあるときは、キット付属のサンドペーパーで軽くなでるようにして処理しておきます。
これで材料の切り出しは完了です。次はいよいよ接着です!
部品の接着
ここからは接着剤を使って部品を接着していきます。
接着作業に入る前に、作業台にサランラップを敷いてから、切り出した部品、コルクシート、ボンド用のヘラ(紙片)、そして少量のボンドをサランラップの上に出しておいてください。
なんでサランラップを敷くの?
この上で接着を行うんだけど、サランラップはボンドが付きにくいので最後にはがしやすいんだ
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1正方形の部品の周囲に接着剤を塗る
まず、小さな正方形の部品(約30mm x 30mm)の周囲に接着剤を塗ります。接着剤ははみ出しても問題ないので、たっぷり塗ってください。
接着剤を塗ったら、そのままサランラップの上に置いておきます。
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2長方形の部品(1つ目)に接着剤を塗り、すでに置いてある部品と組み合わせる
次に長方形の部品(約65mm x 30mm)を一つ手に取り、ノコギリで切った断面一か所に接着剤をたっぷり塗ります。
接着剤を塗るのは一か所だけだからね!
そしてその部品を、下の図を参考に正方形の部品と接着して、ぎゅっと押さえてください。
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3長方形の部品(2つ目)に接着剤を塗り、接着する
あとはこの繰り返しです。二つ目の長方形の部品に同じように接着剤を塗り、下の図を参考に組み合わせます。以後も同様です。
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4長方形の部品(3つ目)に接着剤を塗り、接着する
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5長方形の部品(4つ目)に接着剤を塗り、接着する
これでコースターの形になりました!
ここまで接着出来たら、周りから中心に向けてぎゅっと押さえて、できる限り隙間が無いように整えます。表面に接着剤がはみ出している場合はウェットティッシュでふき取ってください。
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6コルクシートを貼り付ける
最後にコルクシートを貼ります。
コルクシートの裏面の白い紙を剥がし、作ったコースターをサランラップからそっと剥がして裏返してからコルクシートを貼り付けてください。
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7接着剤が固まるまで待つ
再度コースターを裏返して表を上にして、あらためて周りからぎゅっと押さえて形を整えます。
ここまできたら、もうほぼ完成です。だいぶ接着剤も固まってきているのではないかと思いますが、このまま20分~30分程度待つとベストです。
もし時間が許すなら、ここでぜひ休憩を入れて、この後の仕上げにもチャレンジしてほしい
そのあいだ他のところを見てきてもいい?
もちろん!
仕上げ(研磨&塗装)
接着剤が固まったら、お好みで仕上げをします。ここから先はご自宅でもできますので、持ち帰ってから作業を再開しても構いません。
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1サンドペーパーで磨く
接着後のコースターは、表面の接着剤が固まっていたり、木目が毛羽立ったりしています。これをサンドペーパーで磨くことで、表面を滑らかにして木目を美しく浮き上がらせることが出来ます。
サンドペーパーは#150(荒削り用)と#240(仕上げ用)を用意していますので使い分けてみてください。
木目の流れに沿ってサンドペーパーをかけるのがコツだよ
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2オイルで塗装する
今回用意した木材は桧ですが、塗装が無いままでは汚れやすくなってしまいます。特に水で濡れることの多いコースターは、何らかの耐水塗装をするのが望ましいです。
一番シンプルな塗装は植物性のオイルです。オイルにも色々ありますが、身近にあるオリーブオイルでも問題ありません。
今回は食用クルミオイルを用意しましたので、用意してある小さなスポンジを使って薄く塗ってみてください。その後ペーパータオルで仕上げ磨きをすれば完成です。
完成
これで桧のコースターの完成です!
自作のノコギリ用直角ガイドを使うことで、木材を簡単に直角に切れるということが体感できたと思います。ノコギリ用直角ガイドは自宅でも使うことができますので、今後ぜひ色々な作品を作ってみてください!
そして他の加工にもチャレンジしてみたくなったり、他の木工家が紹介する様々な木工に興味があれば、ぜひ私が所属する新木場木工交流会にも参加してみてください。
それでは、またどこかでお会いしましょう!