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木材をまっすぐ、直角に切る方法 ~おすすめの道具と、自作のこぎりガイド

更新日:

さくやです。

木材をノコギリで切ったときに
『あちゃ~、曲がっちゃった』
という経験が誰しもあると思います。
そもそもノコギリで木材をまっすぐ切るのは至難の業です。

しかし、簡単な道具(治具)を作れば、誰でも簡単に、まっすぐ切ることができるようになります。
直角切りも思いのままです!

この記事では、カンや経験に頼らずに、だれでも直角に切れるようになるための工夫についてご紹介します。

こんな方におすすめ

  • DIYは初めてで、木材を切ることに苦手意識を持っている方
  • 木材をまっすぐ、直角に切るのに苦労している方
  • DIYの強い味方になるジグ(治具)について知りたい方

まずは曲尺(かねじゃく)を使ってみよう

DIYをしている方なら、すでに持っている、あるいは聞いたことある方が多いのではないでしょうか。
まず初めに使う道具は『曲尺』(かねじゃく)です。

木材を切るために、木材に線を書くことを『墨付けく』(すみつけ)といいますが、
木材に直角な線を墨付けするために使う道具が曲尺になります。

私が愛用している曲尺

私が愛用している曲尺

呼び方はいろいろ。曲尺、矩尺、指金、指矩、差し金・・

曲尺ですが、呼び方はいろいろあります。大きく分けると二つの呼び方がありますね。

・さしがね: 指金、指矩、差金

・かねじゃく: 曲尺、矩尺、金尺

どの呼び方が正しいとか、どれが一番多いとかはわかりません。

私は長らく『さしがね』と呼んできましたが、
JIS規格(日本工業規格)では『曲尺』が用いられているようです。
なので、この記事では『曲尺(かねじゃく)』で統一しますね。

曲尺のJIS規格

シンワ測定株式会社のWebサイトより引用 https://www.shinwasokutei.co.jp/qanda_category/q01/

曲尺の用途は非常に広い

曲尺の用途は非常に広く、数十年の経験がある大工さんでもマスターするのは難しいと聞きます。

直角をはかったり直線をひいたりするのはもちろん、
曲線をひく、割り付け(距離の等分)、円周率や√2を考慮した計算機、
勾配計算(勾殳玄:こうこげん。ピタゴラスの定理を応用する術)、さらには神社仏閣建築では鬼門を占う道具としても使われたとか。

あまりにも幅広いので、曲尺の詳しい使い方については割愛します。

この記事では、初心者向けに『直線、長さ、直角をはかるための道具』にフォーカスして説明していきます。

曲尺の選び方

上記のように曲尺は多くの用途があるため、特徴に応じて非常に多くの種類が市販されています。
ホームセンターに行ってもいくつもの商品が売られていますので、選ぶのに困ると思います。

さくや
実際、何も知らなかった頃の私はどれを買っていいかわからなかった

これから曲尺を買おうと思っている方が『直線、長さ、直角をはかるための道具』として考えるならば
余計なメモリがないものを選ぶのがおすすめです。

さくや
意味の分からない目盛りがあっても意味ないからね

とりあえずで安いものを購入するのであれば、こちらがおすすめです。

一方で、安いものはやっぱりそれなりだったりもします。
曲尺を二つ組み合わせてみると、直角の角度が一致しないこともあります。(精度の問題)

さくや
曲尺も、商品をよく見ると誤差精度が明記されているよ。つまり『誤差はありますよ』と明言してるってこと

そこで、ある程度しっかりしているものを選んで長く使いたいのなら、こちらをお勧めします。
私も実際に愛用しているものです。

硬いのでしなりを利用することはできませんが(つまり曲線は書けない)、その分狂いが少ないので信頼できます。

曲尺の使い方

曲尺の使い方については参考になる記事が多くありますし、
記事を長々読むよりは買ってきた曲尺を使ってみるのが一番です。

簡単な使い方だけご紹介しますね。

曲尺のとっても簡単な使い方

曲尺のとっても簡単な使い方

さくや
説明が雑っ! ま、まぁ、これさえ知っておけば大丈夫だけど

細い線で墨付けするには

多くの方は鉛筆やシャープペンシルで線を書くと思いますが、
精度を気にし始めると、書いた線の太さが気になってきます。

さくや
鉛筆の線って案外太いんだよね。ノコギリの精度なら気にしても仕方ないかもしれないけど

細いシャープペンシルはすぐ折れるし、鉛筆はすぐに先端が丸くなる・・
そう感じる方は、鉛筆ではなく『ケガキ針』を使ってみることをお勧めします。

とても細い線を引けるので誤差が小さくなります。
鉛筆の線が残らないので、消す手間がいらないというのもいいですね。

さらに精度の高い直角を書くには

曲尺ともう一つ、より高い精度で直角を出したい場合には『スコヤ』という道具も使います。

こちらは距離を測るためのモノではなく直角を出すことに特化した道具です。
詳しい使い方については、また別の記事で書きますね。

この記事では直角を確認する際に使っています。

実際に切ってみよう

それでは、曲尺で線を墨付けしたら、実際にノコギリで切ってみましょう。

罫書いて、

墨付けして、

ぎーこぎーこ

ぎーこぎーこ

切れました!

切れました!

切断面の直角の精度を確認

ちゃんと直角に切れているか、確認してみましょう。
ここでは厳密に直角を測定したいので、スコヤを使います。

正面から見たところ

正面から見たところ

スコヤの内側の角度は、もちろん直角です。
正面から見ると・・まぁまぁ直角になっていますね。

次に、横から見てみましょう。

横から見たところ

横から見たところ

Σ(・ω・ノ)ノ!w

さくや
あははは・・・

正面からは見えない裏側で、かなり傾いていることがわかります。

ノコギリでまっすぐ切るのはとても難しい

まっすぐ切ったつもりなのに、実はノコギリが傾いていたというのはよくあることです。
このような切り方では、家具を作るのも心配になってしまいますよね。

ノコギリの使い方にも、当然いろいろなコツやテクニックがあります。

さくや
指先や爪を、軽くノコ歯に当てながら、足は利き手側を一歩引いて体を開いて・・・とかいろいろね

そういった基本的な使い方はとても大切です。
ぜひノコギリを繰り返し使って身に着けていっていただきたいのですが、
職人ではない私たち初心者DIYerは、経験や熟練に関係なく木材をまっすぐに切る方法を考えてみましょう。

ノコギリ用 直線・直角切りジグ

ジグ(治具)とは「道具を補助するために使う道具』のことを指します。
もともとは英語の Jig が語源で、今でも英語圏では Jig という言葉が使われています。

ちなみにジグという言葉を使うとき、そこには
『自分で作ったもの』
というニュアンスが含まれます。

さくや
ジグは買うものじゃなく、自分で作るものだってこと

ジグは自分で作るからこそ使いこなせると言っても過言ではありません。
ぜひ『ジグは自分で作るもの』と考えておきましょう。

ジグの作り方

それでは、さっそくノコギリ用の直線・直角切りジグを紹介します。
これです。

直角切りジグ

直角切りジグ

はじめてジグを見る方なら
『????』
と思いますよね。

とてもシンプルです。
上から見るとこんな感じ。

直角切りジグ 上から

直角切りジグ 上から

さくや
おっきな曲尺って感じだね

ジグの材料

60mm x 60mm x 300mm 程度のSPF材に、45mm x 12mm x 200mm 程度のツガ材を貼り付けて作っています。
なお、太さや長さ、木の材質は何でもよいです。私は端材の再利用で作りました。

あと、横にマグネットシートを張ります。これは100均で買いましょう。

ジグの作り方

上で書いた二つの木材を、互いに直角になるように張り合わせます。
ボンドでしっかり固定しましょう。ボンドがあれば、ビスは必要ありません。

直角の出し方

直角の出し方

上の写真のように、曲尺(もしくはスコヤ)を使って、できる限り正確な直角を保ちながら、二つの木材を接着します。
(写真ではマグネットシートが張ってありますが、実際はマグネットシートを張る前に直角を合わせましょう)

ボンドがヌルヌルして固定しにくい場合、ボンドと一緒に瞬間接着剤(これも100均で買える)を使うと簡単です。

固定できたら、ボンドが完全に固まるまで1日程度そっとしておきましょう。
触ると直角が狂うことがあります。
ここで作る直角が今後の基準になりますので、この直角だけは精魂込めて正確なものにしてください

ボンドが完全に固まったら、写真のように側面にマグネットシートを貼り付けておきます。

ノコギリ用 直線・直角切りジグの使い方

それでは実際にジグを使って木材を切ってみましょう。
ここでは自作作業台とクランプを使っています。

クランプはホームセンターで手に入りますが、
こちらでも購入することができます。

自作作業台については、また別の記事で紹介しますね。
クランプで固定できる場所であればどこでもOKです。

木材とジグを固定する

まずは、作業台のはしに罫書いておいた木材を置きます。

作業台に木材を置く

作業台に木材を置く

次に、その木材の上に直角切りジグを置きます。
ノコギリで切ろうと思っている線の上にマグネットシートが来るように設置します。

拡大図

拡大図

また、ジグの手前にある横向きの木材が、切ろうとしている木材とぴったり合うようにしてください。
こうすることで、切ろうとしている木材に対してマグネットシートが完全に直角になります。

木材の上に、直角切りジグを乗せる

木材の上に、直角切りジグを乗せる

あとは、それらがずれないようにクランプで固定します。

ジグのマグネットシートに,のこぎりの刃を付ける

次に、マグネットシートにのこぎりの刃を付けます。
マグネットなので、自然とのこぎりの刃はマグネットシートに密着します。

のこぎりの刃を、マグネットシートにぴったりくっつける

のこぎりの刃を、マグネットシートにぴったりくっつける

刃がマグネットシートについたら、あとは、マグネットシートに刃を貼り付けたまま、ノコギリを下ろして木材を切っていきます

このとき、ノコギリをあまり立てないように、刃を寝かして切るのがコツです。

さくや
できるだけマグネットとノコ刃を接着させるためと、もうひとつはマグネットシートを削らないようにするためね
ぎーこ・・ぎーこ…

ぎーこ・・ぎーこ・・

力を入れる必要は全くありません。
力を抜いたほうが切断面はきれいになり、直角も正確になります。

切れました!

切れました!

切断面の直角の精度を確認

それでは、直角を確認してみましょう。

正面から

正面から

(ノ゚ρ゚)ノ ォォォ

横から

横から

(ノ゚ο゚)ノ オオオオォォォォォォ-

ちょっとずれましたね!(๑´ڤ`๑)テヘ♡
マグネットとノコギリの刃の形の都合で、切断方向の誤差はとても小さくなりますが、切断面の傾きに関しては若干の誤差が出ます。

それでも、かなり拡大してみないとわからない程度の誤差です。
最初に切った時とは全く違うことは明らかだし、
たとえば三段ベッドを作るくらいなら十分に許容範囲です。

何より、手軽に使えるというのが最大のメリットです。

さくや
実際、いろいろなジグの中で、私が一番よく使っているのはこのジグだしね

とても簡単に作れるジグなので、ぜひ作ってみてください。
DIY作品のランクが上がることを実感できると思います!

まとめ

このジグは若干の誤差は残るものの、
フリーハンドで木材を切ることに比べれば格段に精度が上がると保証できる性能があります。

なにより、ノコ刃の傾きに神経を使いながらノコギリを使うよりはずっと気が楽になるので、
ノコギリ作業が楽しくなります!

このジグを使っても精度が物足りなくなったら、
それは自分のDIYの腕が上がったという証拠です。
その時はさらに精度の高い、次のジグに進みましょう。

それでは、今日はここまで!
また後日お会いしましょう。

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さくや

DIYが趣味のシステムエンジニア。最初は子供三人のために家具を作っていましたが、最近は西洋かんなとジグを使った木工がメイン。DIYを始める人を応援したくてTwitterとブログを開設しました。 現在『DIYアドバイザー』資格に挑戦中!

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